最後の晩餐は「すき焼き」③
- 公開日
- 2025/09/24
- 更新日
- 2025/09/24
日々の様子
+7
すき焼きが人気な理由
「ハレの日」のごちそう: すき焼きは、昔から特別な日やお祝い事、家族や親しい人が集まる際の「ハレの日」の
ごちそうとして位置づけられてきました。贅沢な牛肉や、たくさんの野菜を一つの鍋で
囲んで食べるスタイルが、特別感を演出します。
団らんの料理: 鍋料理であるすき焼きは、皆で同じ鍋を囲み、一緒に調理しながら食べる楽しさがあります。
家族や友人とのコミュニケーションが自然と生まれる、団らんにぴったりの料理です。
甘辛い味が万人に愛される: 醤油と砂糖をベースにした甘辛い味付けは、子どもから大人まで幅広い世代に好まれます。
また、生卵につけて食べることで味がまろやかになり、熱い具材を冷ます役割も果たします。
栄養バランスが良い: 牛肉、豆腐、ネギ、春菊、しらたきなど、肉と野菜をバランス良く摂ることができます。
すき焼きの歴史
すき焼きの歴史は、大きく分けて江戸時代と明治時代の2つの時期に由来すると言われています。
1. 江戸時代:起源とされる「鋤焼き」と「杉やき」
鋤焼き(すきやき): 農具の「鋤(すき)」鉄板代わりに使い、その上で魚や鳥、獣の肉を焼いて食べたのが始まりという説があります。
特に農作業の合間に、手近な道具を使って肉を焼いたことが「鋤焼き」の語源になったと言われています。
杉やき: 魚介類を杉の箱で味噌煮にする料理が原型という説もあります。
この時代、仏教の影響や牛馬を労働力とする必要性から、公には牛肉を食べる習慣はありませんでした。
2. 明治時代:文明開化と「牛鍋」の流行
文明開化と肉食解禁: 幕末から明治時代にかけて、開国とともに肉食が解禁され、牛肉料理が広まりました。
特に明治天皇が牛肉を食べたことが、牛肉ブームに拍車をかけました。
「牛鍋」の流行: 関東では、牛肉と野菜を味噌や醤油で煮込む「牛鍋」が大流行しました。これが現在の関東風すき焼きの原型です。
関東大震災と東西の融合: 大正12年(1923年)の関東大震災で、多くの牛鍋屋が閉店しました。
その際、関西から進出したすき焼き屋が、牛鍋のスタイルを取り入れ、
現在の関東風のすき焼きが誕生したと言われています。
現在、すき焼きの調理法は、主に関東風と関西風に分かれています。
関西風: 熱した鍋にまず牛肉を焼き、砂糖と醤油で直接味付けをしてから、野菜などを加えて煮詰めていくスタイル。肉そのものの味を重視します。
関東風: 砂糖や醤油、みりんなどを混ぜた「割り下(わりした)」を先に作っておき、鍋に割り下を入れてから、肉や野菜を煮るスタイル。
このように、すき焼きは日本の歴史とともに変化し、今では日本を代表する国民食の一つとして愛されています。
続く・・・
記事 風見 一統