おいしい給食「わかさぎとじゃがいもの更紗揚げ」
- 公開日
- 2025/12/19
- 更新日
- 2025/12/19
日々の様子
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12月19日(金)
今日のメニューは、ごまご飯、わかさぎとじゃがいもの更紗揚げ、かきたま汁、牛乳です。
わかわぎ
わかさぎ(公魚)は、日本の冬の風物詩として非常に人気のある淡水魚です。
1. 基本プロフィール
わかさぎは、キュウリウオ目キュウリウオ科に属する魚です。
名前の由来: 漢字で「公魚」と書くのは、江戸時代に常陸国(現在の茨城県)の麻生藩が徳川将軍家に
献上した際、「御用魚(公の魚)」とされたことに由来します。
寿命: ほとんどが1年で一生を終える「年魚」ですが、寒冷地では2〜3年生きる個体もいます。
生息域: もともとは汽水域(海水と淡水が混ざる場所)に住む魚でしたが、環境適応能力が高いため、
全国の湖やダムに放流され、現在では日本各地で見られます。
2. 独特な生態
わかさぎには、他の魚にはない興味深い特徴があります。
産卵の季節: 晩冬から春(1月〜5月)にかけて、川を遡上したり、湖の浅瀬に集まって産卵します。
スイカの香り: 釣ったばかりの新鮮なわかさぎは、同じ仲間のアユと同様に、
キュウリやスイカのような爽やかな香りがします。
氷の下でも活発: 寒さに非常に強く、水温が氷点下近くになっても活動できるため、冬の釣りの主役となります。
3. わかさぎ釣りの魅力
冬のアクティビティとして人気が高い理由は、その手軽さとゲーム性にあります。
氷上の穴釣り: 凍った湖にドリルで穴を開けて釣るスタイル。
長野県の諏訪湖や北海道の阿寒湖などが有名です。
ドーム船: 暖房完備の船の中で釣るスタイル。寒さを気にせず家族や初心者でも楽しめます
(山梨県の山中湖や河口湖など)。
繊細なアタリ: わかさぎは非常に小さいため、竿先のわずかな震えを合わせる「繊細な駆け引き」が釣り人を虜にします。
4. 美味しい食べ方
わかさぎは骨が柔らかく、丸ごと食べられるため、カルシウムを豊富に摂取できます。
天ぷら・唐揚げが、最もポピュラーな食べ方。サクサクの衣と、ほのかな苦味が絶妙です。
南蛮漬け揚げたわかさぎを甘酢に漬けます。保存が効き、さっぱりと食べられます。
佃煮醤油と砂糖で甘辛く炊いたもの。お土産の定番です。
塩焼き鮮度がいい場合は、串打ちして焼くと素材の味が楽しめます。
5. 豆知識:わかさぎの「旬」は2回?一般的には冬が旬だと思われていますが、実は目的によって異なります。
子持ちを楽しむなら「冬〜春」: 産卵前のお腹が膨らんだメスが美味しい時期です。
脂の乗りを楽しむなら「秋」: 冬に備えてたっぷり栄養を蓄えた秋のわかさぎは、身がふっくらして脂が乗っています。
更紗揚げ
「更紗揚げ(さらさあげ)」は、一言で言えば「カレー粉の風味を効かせた揚げ物」のことです。
わかさぎをはじめ、白身魚や鶏肉、イカなど様々な食材で作られます。
その名前の由来や、一般的な揚げ物との違いについて
1. 名前(更紗)の由来「更紗(さらさ)」とは、インドから伝わった色鮮やかな模様の染め物(木綿布)のことです。
料理の仕上がりが、更紗の布のように見えることからこの名がつきました。
白: 衣に使うでんぷん(片栗粉)の色
赤(茶): 下味に使う醤油の色黄: カレー粉の色これらが入り混じった様子が、異国情緒あふれる更紗模様に見立てられています。
2. 竜田揚げや唐揚げとの違い更紗揚げは、技法としては「竜田揚げ」のバリエーションの一つと言えます。
唐揚げ小麦粉や片栗粉をまぶして揚げる。
本来は下味をつけないものを指した。
竜田揚げ醤油やみりんでしっかり下味をつけ、片栗粉をまぶして揚げる。
更紗揚げ竜田揚げの調味料、または衣に「カレー粉」を加えたもの。
3. わかさぎで作る「更紗揚げ」の魅力わかさぎは淡白でほろ苦い味わいがあるため、スパイシーなカレー粉と非常によく合います。
臭みが消える: カレーの香りが魚特有の風味を和らげ、魚が苦手な子供でも食べやすくなります。
おつまみに最適: スパイシーさが強調されるため、ビールやハイボールとの相性が抜群です。
冷めても美味しい: スパイスの刺激があるため、お弁当のおかずにも向いています。
4. 基本の作り方(わかさぎの場合)下処理: わかさぎを水洗いして、キッチンペーパーで水分をしっかり拭き取ります。
下味: 醤油、酒、生姜汁を少々合わせたものに10分ほど漬けます。
衣: 片栗粉にカレー粉を混ぜ合わせます(目安は片栗粉大さじ3に対し、カレー粉小さじ1/2〜1程度)。
揚げる: わかさぎに衣を薄くまぶし、180℃の油でカリッとなるまで揚げれば完成です。
ワンポイントアドバイス
もし「もっと手軽に作りたい」という場合は、普通のわかさぎの唐揚げを作った後に、
熱いうちにカレー粉と塩を混ぜたものを振りかけるだけでも、更紗揚げ風の味を楽しむことができます。
1. 全国漁獲量ランキング(最新・令和5年)
農林水産統計によると、近年のわかさぎ漁獲量は北日本が上位を占めています。
かつては茨城県(霞ヶ浦)が圧倒的でしたが、現在は青森県や秋田県が中心となっています。
1位青森県小川原湖 国内最大の産地。安定した漁獲量を誇ります。
2位秋田県八郎湖 近年回復傾向にあり、2024年も100トン超を維持。
3位北海道網走湖・阿寒湖 結氷した湖での漁が有名。加工用も多い。
4位滋賀県琵琶湖 本来は外来種ですが、近年漁獲量が急増しています。
5位茨城県霞ヶ浦・北浦 かつての王者。環境変化で現在は減少しています。
2. 収穫量の推移と現状
全国のわかさぎ収穫量は、長期的に見ると大幅な減少傾向にあります。
過去のピーク: 1970年代〜80年代には、全国で数千トン規模の漁獲がありました(例:霞ヶ浦だけで年間2,000トン超)。
現在の水準: 近年は全国合計でも1,000トン前後を推移しており、産地によっては
最盛期の数十分の一まで落ち込んでいる場所もあります。
例外的な動き: 琵琶湖では1990年代後半から突如としてわかさぎが増え、
アユ漁に影響を与えるほどの漁獲量(年間数百トン規模)になる年もあります。
3. 漁獲量減少の主な理由
多くの湖で収穫量が減っている背景には、複合的な要因が指摘されています。
湖水温の上昇(温暖化):冷水を好むわかさぎにとって、近年の夏場の高水温は致命的です。
稚魚の生存率が下がり、絶滅の危機に瀕している湖もあります。
貧栄養化:下水道の整備などで水質が「綺麗になりすぎた」ことで、エサとなるプランクトンが減り、
魚が育たなくなっています(諏訪湖など)。
生態系の変化:ブラックバスやブルーギルなどの外来魚による食害や、農薬(ネオニコチノイド系など)が
エサとなるミジンコを減らしているという研究報告(島根県・宍道湖の例)もあります。
4. 珍しい「陸上養殖」への挑戦
天然のわかさぎが減る中、安定供給を目指して「陸上養殖」の試みも始まっています。
2024年、埼玉県水産研究所が全国で初めて本格的な陸上養殖事業に着手しました。
これまで難しいとされていた、人工環境での親魚育成と安定した採卵を目指しており、
将来的に「養殖わかさぎ」が市場に並ぶ日も近いかもしれません。
冬の収穫は、氷に穴を開けて網を入れる「氷上漁」など、地域ごとに伝統的な手法で行われます。
今日は、朝からカレーの香りが漂いましたが、原因は、更紗揚げのカレー粉だったのですね。
カレー粉は、魔法のような調味料ですね。不思議と、食欲をそそり、なんでも美味しく
なりますね。
今日で、今週の学校生活も最終日です。
来週は、いよいよ2学期の最後の週です。
日々の、支えに感謝の気持ちを忘れずに、最後まで元気に生活して、
冬休みを迎えましょう。
記事 風見 一統