学校日記

おいしい給食「ツナのみぞれスパゲティー」

公開日
2025/12/05
更新日
2025/12/05

日々の様子

12月4日(木)

今日のメニューは、ツナのみぞれスパゲティー、みそドレッシングサラダ、焼きいも、牛乳です。

さつまいも

さつまいも(薩摩芋、甘藷:かんしょ、唐芋:からいも)は、その甘さと栄養価の高さから、古くから親しまれている野菜です。

1. 特徴と基本情報

ヒルガオ科仲間: アサガオの仲間です。ジャガイモ(ナス科)とは異なる分類です。

原産地: 中央アメリカ日本への伝来と名称の由来17世紀前半に中国を経て沖縄から薩摩(現在の鹿児島県)に伝わったことから、

「薩摩芋」と呼ばれるようになりました。

江戸時代には、飢饉の際の救荒作物として、蘭学者の青木昆陽(甘藷先生とも呼ばれる)の尽力で全国に広められました。

主成分と甘さの秘密主成分はでんぷんです。加熱すると、さつまいもに含まれる酵素(アミラーゼなど)の働きで、

でんぷんが麦芽糖などの糖質に分解され、甘みが強くなります。

特に、ゆっくりと加熱(蒸したり、じっくり焼いたり)したり、収穫後に貯蔵して糖化が進むと、より甘くなります。

栽培高温や乾燥に強く、痩せた土地でも比較的よく育つ、丈夫な作物です。


2. 豊富な栄養と効能

さつまいもは、特に以下の栄養素が豊富に含まれています。

食物繊維 水溶性・不溶性の両方が豊富で、腸の働きを活発にし、便秘解消に効果的です。

ヤラピン さつまいも特有の成分で、包丁で切った時に切り口から出る白い液に含まれます。

胃の粘膜を保護し、食物繊維との相乗効果で整腸作用を助ける働きが期待されています。

皮のすぐ内側にあるため、皮ごと食べるとおならが出にくくなるのを抑える効果もあると言われています。

ビタミンC みかんと同じくらい豊富に含まれており、でんぷんに守られているため、加熱しても壊れにくいのが特徴です。

免疫力に関係し、美容にも良いとされます。

カリウム 体内の余分なナトリウム(塩分)を排泄するのを助け、むくみ対策にも役立ちます。

アントシアニン 皮の紫色に含まれるポリフェノールの一種で、抗酸化作用が高いと言われています。

皮ごと食べることで摂取できます。

3. 選び方

皮の色ツヤが鮮やかで、表面に傷や黒い斑点、凹凸がないなめらかなもの。両端があまり細くなく、硬く締まっているもの。

ひげ根が少ないもの(ひげ根が多いものは繊維が多い傾向があります)。

保存方法

さつまいもは寒さに弱く、13℃以下(特に冷蔵庫)での長期保存には向いていません。

新聞紙などで包み、15℃前後の風通しの良い、涼しい場所で保存するのが最適です。

水気がつくと傷みやすくなるため、水洗いは食べる直前にしましょう。

4. 主な品種(例)さつまいもには、食感や甘さの異なる多様な品種があります。

品種

紅あずま

ホクホクとした食感で、甘みが強い。

焼き芋やふかし芋に適した代表的な品種。

鳴門金時栗のような風味があり、ホクホクとした食感。上品な甘さ。

安納芋

非常に甘みが強く、加熱するとねっとりとした食感になる。

シルクスイート(今日の給食で使用された芋)

しっとり滑らかな食感と、

強い甘みが特徴で、近年人気が高い。


コガネセンガン

でんぷん質が多く、主に芋焼酎の原料として使われる。

さつまいもは、焼き芋や大学芋といったお菓子から、天ぷら、煮物など、様々なお料理に使える万能な食材です。


焼き芋は、さつまいもの持つ甘さを最大限に引き出すための、最も美味しい調理法の一つです。

その美味しさの秘密は、低温でじっくりと加熱することにあります。

焼き芋の美味しさの科学と作り方

1. 驚異の「糖化」メカニズム

さつまいもが甘くなる鍵は、

でんぷんを糖に変える酵素(β-アミラーゼ)の働きにあります。

酵素の活性温度帯: この酵素が最も活発に働く温度帯は、さつまいもの中心温度が約65℃〜75℃の範囲です。

じっくり加熱の重要性: 焼き芋の美味しさは、この65℃〜75℃の温度帯に長く留まらせることで決まります。

高温で一気に加熱すると、酵素が失活してしまい、でんぷんが十分に糖に変わる前に火が通ってしまい、

ホクホク感はあっても甘さが足りなくなります。

生成される糖: この酵素の働きで、でんぷんは主に麦芽糖(マルトース)という糖に分解されます。

麦芽糖は砂糖よりも穏やかな甘さで、焼き芋特有の風味を生み出します。

2. 家庭でねっとり甘い焼き芋を作るコツ

家庭用のオーブンやトースターでも、

この糖化のメカニズムを利用することで、ねっとり甘い焼き芋を作ることができます。

 低温・長時間加熱が基本!

オーブン

160℃で90分〜120分余熱なしでスタートし、

低温でじっくり焼くのがコツ。

オーブントースター

100℃で120分(その後200℃で30分)

非常に低温で長時間温めた後、高温で「追い焼き」をすると甘みが増し、皮が香ばしくなります。

魚焼きグリル

弱火で60分〜90分(両面焼きの場合)下皿に水を張ると、温度が上がりすぎず、しっとり仕上がります。

炊飯器「玄米モード」または「保温」で8時間程度65〜75℃を長時間キープするのに最適。

炊き上がったらトースターで少し焼くとさらに美味しく。

準備のコツ

洗って包む: さつまいもをよく洗い、湿らせた新聞紙やキッチンペーパーで包んでから、さらにアルミホイルで包みます。

これにより、水分の蒸発を防ぎ、芋の中を蒸し焼き状態にして、ねっとり感が増します。

余熱を活用: 焼き上がったら、すぐに取り出さずに、オーブンやグリルの中にそのまま10〜15分(または30分)

放置して余熱でじっくり火を通すと、中心まで熱が伝わり、ねっとり感がアップします。

塩水に漬ける: 焼く前に30分ほど塩水に漬けておくと、浸透圧の効果で甘さが際立つとも言われています。

4. 焼き芋の栄養とカロリー焼き芋は甘いですが、栄養価も非常に優れています。

焼き芋(100gあたり)の目安

カロリー150〜160 kcal白米100g(約156kcal)とほぼ同じです。

糖質約35〜40g加熱により水分が抜けて濃縮されるため、生のさつまいもよりも数値上は増えます。

食物繊維豊富腸内環境を整え、便通改善に役立ちます。

ビタミンC豊富でんぷんに守られているため、加熱しても壊れにくいです。

ダイエット中のポイント:焼き芋は腹持ちが良いため、適量を間食や主食の一部として取り入れるのは効果的です。

冷やすとレジスタントスターチ(難消化性でんぷん)という成分が生成され、血糖値の急上昇を抑えたり、

腸内環境を改善したりする効果が期待できます。冷やし焼き芋もおすすめです。

5. 品種による食感の違いさつまいもの品種によって、焼き芋にしたときの食感が大きく異なります。

ねっとり派: 安納芋、紅はるか、シルクスイートなど

ホクホク派: 紅あずま、鳴門金時など


今日は、おろしが効いたさっぱりパスタに、焼き芋も加わり、

満腹中枢が、おおいに刺激されたことでしょう。

三者面談も、後半戦に突入しています。

明日が最終日です。今週の4時間授業週間に伴い、

時間を上手に活用して、有意義な生活を送ってくださいね。


今日も、手間暇かけて、朝から準備をしてくださった

給食室のみなさんへの感謝の気持ちを忘れずに、生活しましょう。



             記事 風見 一統