学校日記

7年 社会

公開日
2025/11/07
更新日
2025/11/07

日々の様子

7年生の社会です。

今日は、地理の学習です。

南アメリカの経済成長とその要因

南アメリカ諸国、特にブラジルやアルゼンチンなどは、かつては経済的に不安定な時期もありましたが、

2000年代以降、急速な経済成長を遂げ、新興国(しんこうこく)として注目されました。


1. 豊かな資源に恵まれていること

南アメリカは、農産物や鉱物資源が非常に豊富です。これが経済成長の最大の原動力となっています。


豊富な鉱物資源


鉄鉱石:ブラジルのカラジャス鉱山など、大規模な鉱山から大量に産出され、日本や中国などに輸出されています。


銅:チリやペルーなどで多く産出されます。


リチウム:近年需要が高まっている重要鉱物です。


大規模な農畜産物


大豆:ブラジルやアルゼンチンは、世界有数の大豆輸出国です。


牛肉:ブラジルやアルゼンチンで大量に生産・輸出されています。


コーヒー豆:ブラジルは依然として世界最大のコーヒー生産国です。


これらの資源を中国やアメリカなどの経済大国へ大量に輸出することで、大きな利益を得ています。


2. 工業化の進展

特にブラジルでは、首都周辺だけでなく内陸部でも工業化が進み、

自動車や航空機などの工業製品も生産・輸出するようになり、経済を支えています。


3. 国内市場の拡大

経済成長に伴い、国民の所得が向上し、国内での消費活動が活発になりました。

これにより、各国は巨大な消費市場としても魅力的になっています。


 経済成長に伴う課題

急速な経済成長の裏側には、解決すべきいくつかの重要な課題があります。


1. 経済の不安定さ

資源価格に左右される:資源の輸出が経済の中心であるため、

世界の資源価格(一次産品価格)の変動によって経済が大きな影響を受けてしまう(例:鉄鉱石の価格が下がると、国の収入も大きく減る)。


インフレ:物価が継続的に上昇するインフレに悩まされる国が多いです。


外国からの投資:外国からの投資が多く、景気や世界経済の動向に影響を受けやすい面があります。


2. 貧富の格差の拡大

経済成長の利益が一部の人々や地域に偏り、貧しい人々と豊かな人々の間の格差が広がる傾向があります。


特に都市のスラム(貧困地区)や、内陸の貧しい農村地域では、十分な教育や医療を受けられない人が多いという問題があります。


3. 環境問題

熱帯林の破壊:大豆畑や牧場を作るための森林破壊(特にアマゾン川流域の熱帯林)が、

       地球温暖化の進行や貴重な生物の絶滅につながるとして、国際的な問題となっています。


環境と開発の両立:経済発展のために資源開発や工業化を進めることと、豊かな自然環境を守ることのバランスを取ることが課題です。


まとめ 南アメリカの経済は、豊かな資源と工業化の進展によって大きく成長しましたが、

   同時に経済の不安定さや貧富の格差、環境破壊といった深刻な課題にも直面している、というのが現状です。


世界を知ることで、日本をよく知ることにつながりますね。

各州ごとに、学習が進んでいます。

それぞれの特徴をしっかりとおさえながら、学習を深めていきましょう。



              記事 風見 一統