学校日記

おいしい給食「そぼろサンド」~鉄分強化献立~

公開日
2025/10/20
更新日
2025/10/20

日々の様子

10月20日(月)鉄分強化献立

今日のメニューは、そぼろサンド、秋の香りシチュー、柿、牛乳です。

鉄分(てつぶん、Fe)は、私たちの体にとって必須のミネラルの一つで、特に酸素の運搬に重要な役割を果たしています。

鉄分の主な役割体内の鉄分の約70%は、血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンの成分として存在しています。

酸素の運搬:肺で取り込まれた酸素は、ヘモグロビンと結合し、全身の細胞や組織に運ばれます。

細胞がエネルギーを作り出すために不可欠な酸素を供給する、最も重要な働きです。

細胞のエネルギー産生:筋肉などに存在するミオグロビンの成分となり、酸素を蓄えて供給します。

体内の酵素の働きを助け、エネルギー産生に関与します。

コラーゲン合成:皮膚、骨、血管などを構成するコラーゲンを合成する酵素の働きを助けます。

脳機能:やる気や楽しい気持ちに関わる神経伝達物質(ドーパミン、セロトニンなど)の合成にも関与し、脳の正常な働きをサポートします。

鉄分の種類と吸収率食品に含まれる鉄分には、主に「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」の2種類があり、体への吸収率が異なります。

食品特徴と吸収率ヘム鉄肉(レバー、赤身肉など)、魚(カツオ、マグロ、赤貝、アサリなど)などの動物性食品体内でそのまま吸収されやすく、

吸収率は10~25%程度と高いのが特徴です。

非ヘム鉄野菜(小松菜、ほうれん草など)、豆類(大豆、レンズ豆など)、海藻類(ひじき、のりなど)などの

植物性食品吸収率は2~5%程度と低いですが、摂取方法を工夫することで吸収率を高めることができます。

体内の鉄分が不足すると、最も一般的に鉄欠乏性貧血を引き起こします。

これは、酸素の運搬能力が低下し、全身が酸欠状態になるためです。

主な症状全身の倦怠感・疲労感: 筋肉や臓器への酸素不足による。動悸・息切れ: 酸素不足を補おうと心臓が心拍数を上げたり、

呼吸が速くなったりするため。めまい・頭痛顔色が悪い: 皮膚や粘膜の血流が減るため。

集中力・記憶力の低下、眠気: 脳への酸素供給不足による。

吸収率を高めるポイント ビタミンCと組み合わせる:ビタミンCは、非ヘム鉄を体内で吸収しやすい形に変える働き(還元作用)

があり、吸収率を数倍に高めます。(例:小松菜と果物を一緒に摂る、レバーとレモンを組み合わせる)

動物性たんぱく質と組み合わせる:肉や魚などの良質なタンパク質は、鉄分と結合して腸からの吸収を促進します。

(例:ひじきの煮物に肉や魚を加える)鉄製の調理器具を使う:鉄鍋や鉄玉を使って調理することで、

鉄分が食材に溶け出し、鉄分の摂取量を増やせます。

吸収を妨げるものを控えるタンニン: コーヒー、紅茶、緑茶に含まれるタンニンは、鉄と結合して吸収を妨げます。

食事中や食後の大量摂取は控えましょう。フィチン酸・シュウ酸: 豆類や野菜の一部に含まれますが、

調理(水戻し、加熱など)で減らせます。鉄分は体内で非常に重要な働きを持つため、

日々の食事で意識してバランスよく摂取することが大切です。


「そぼろサンド」は、主に鶏肉や豚肉、または卵などで作ったそぼろを具材に使ったサンドイッチのことです。

日本の家庭料理やカフェメニューで見られることが多く、和風の甘辛い味付けのそぼろがパンや野菜と意外なほどマッチする、

ボリューム満点で栄養バランスも良い人気のサンドイッチです。

そぼろサンドの特徴主な具材:肉そぼろ: 鶏ひき肉を使うのが一般的ですが、豚ひき肉も使われます。

醤油、みりん、砂糖などで甘辛く煮詰めた和風の味付けが基本です。

卵そぼろ(炒り卵): 砂糖や顆粒だしで味付けした甘めの炒り卵を組み合わせることが多く、彩りも良くなります。

野菜: レタス、キャベツの千切り、きゅうり、トマト、紫キャベツなど、食感と彩りを加える野菜が使われます。

パンの形状:食パン: 一般的なサンドイッチとして、食パンに具材を挟む形。

ポケットサンド: 食パンの側面に切り込みを入れてポケット状にし、具材を詰める形。具材がこぼれにくく食べやすいのが特徴です。

ホットサンド: ホットサンドメーカーで焼き、チーズを加えてとろけさせるなど、アレンジもされます。

味わい:甘辛いそぼろと、マヨネーズやマスタード、バターなどの油脂、そしてシャキシャキした野菜が組み合わさることで、

和風でありながらサンドイッチとして違和感のない、満足感のある味わいになります。

おすすめの具材とアレンジそぼろサンドは、入れる具材や味付けによって様々なバリエーションを楽しめます。

組み合わせ特徴王道の3色そぼろ鶏そぼろ + 炒り卵 + グリーンリーフ。

見た目も華やかで、間違いない組み合わせ。中華風ポケット鶏そぼろを醤油ベースにごま油やニラ、生姜などを加えて中華風にし、

マヨネーズを塗ったパンに詰める。

ケチャップそぼろ鶏ひき肉をケチャップで味付けした洋風そぼろと、チーズや炒めキャベツを挟んでホットサンドにする。

濃厚チーズinそぼろとスライスチーズを一緒に挟む。加熱するとチーズがとろけてコクが増し、子供にも人気。

和風だし巻き卵炒り卵ではなく、だし巻き卵を挟むことで、より和風でしっとりとした仕上がりになる。

簡単な作り方(鶏そぼろと炒り卵のポケットサンドの例)

そぼろ作り:鶏そぼろ: 鶏ひき肉を炒め、醤油、みりん、砂糖、酒で味付けをして汁気がなくなるまで煮詰める。

炒り卵: 溶き卵に顆粒だし(または塩、砂糖)を加え、フライパンで菜箸で混ぜながらそぼろ状に炒める。

パンの準備:食パン(4~6枚切り推奨)を半分に折り、中心に切り込みを入れてポケット状に開く。

パンの内側に、バターやマヨネーズを薄く塗る。

具材を詰める:ちぎったレタスやキャベツの千切りをポケットに入れる。鶏そぼろと炒り卵をバランスよく詰めて完成です。

手軽に作れて美味しく、お弁当にもぴったりなメニューとして人気があります。


「秋の香りシチュー」は、特定の固定された料理名というよりは、秋が旬の食材、

特にきのこやいも類をたっぷり使い、その風味や食感、色合いを楽しむシチューです。

「秋の香りシチュー」の主な特徴

1. 芳醇な「きのこ」の香り

秋のシチューに欠かせないのがきのこです。きのこ特有の香りが、シチュー全体の風味を豊かにし、「秋の香り」の主役となります。

しめじ・まいたけ: 強い香りと豊かなうま味を加えます。

エリンギ: 独特の食感と、ほんのりとした風味があります。

マッシュルーム: 洋風のコクと香りを深めます。


2. ほっくりとした「いも類・根菜」の甘み

秋に旬を迎えるいも類や根菜が、シチューに自然な甘みとホクホクした食感を加えます。

煮崩れやすいため、入れるタイミングや切り方に工夫が必要です。

さつまいも: シチューに優しい甘みと黄色い彩りを加えます。

かぼちゃ: 濃厚な甘みと、鮮やかなオレンジ色が食欲をそそります。

里芋: 和風な風味を加えつつ、とろりとした食感になります。

れんこん・ごぼう: ビーフシチューなどに入れられることがあり、歯ごたえと土の香りが加わります。


3. 主な具材と味付け

肉: 鶏肉(特に鶏もも肉)が使われることが最も多く、シチューによく合う淡泊なうま味があります。

魚: 秋が旬の鮭(サーモン)が使われることも多く、魚介の風味豊かなシチューになります。

ベース: 一般的なクリームシチュー(ホワイトシチュー)のベースで作られることが多いです。


<主な材料>

鶏もも肉(または豚肉・鮭)

玉ねぎ、人参、じゃがいも(定番の野菜)

さつまいも(またはかぼちゃ、里芋)

しめじ、舞茸(複数種類のきのこ)

牛乳、シチュールー(または小麦粉、バター)


<調理のポイント>

きのこは終盤に: きのこ類は煮込みすぎると香りが飛んでしまうため、他の野菜が煮えてから

       最後に加えてサッと煮ることで、香りを最大限に引き立てます。

いも類の処理: さつまいもやかぼちゃは煮崩れやすいので、他の野菜とは別にして下茹でしてから最後に加えたり、

       大きめに切ったりする工夫が有効です。

隠し味: 風味付けに少量の白ワインや、ローリエなどのハーブを使うと、より上品な「秋の香り」が楽しめます。


柿(かき)は、秋を代表する日本の果物の一つで、豊富な栄養と独特の食感が特徴です。

日本での歴史も古く、奈良時代には既に食されていたと言われています。「柿が赤くなると医者が青くなる」ということわざがあるほど、

健康効果が高いことでも知られています。

1. 柿の主な種類柿は、渋みの有無によって大きく「甘柿」と「渋柿」に分けられ、さらに種子の入り方によって細かく分類されます。

富有(ふゆう):最も多く生産される「甘柿の王様」。丸みのある四角形で甘みが強い。

次郎(じろう):ゴツゴツとした四角形で、果肉が硬く緻密で歯ごたえがある。不完全甘柿種が多く入った部分だけ渋みが抜ける。

       種がないと渋みが残るため、流通前に渋抜き処理されることが多い。

西村早生(にしむらわせ):種が入るとゴマ状の斑点(タンニンが不溶化したもの)が現れる。

             完全渋柿種の有無にかかわらず、熟しても渋みが抜けない。必ず渋抜きや干し柿にする必要がある。

平核無(ひらたねなし):種がなく、渋抜きして生食用として多く出回る。

蜂屋(はちや):主に干し柿(あんぽ柿など)に使われる、縦長の大ぶりの品種。渋柿と甘柿の違い(渋みの正体)柿の渋みの正体は、

       水溶性タンニン(シブオール)という成分です。

渋柿: 水溶性タンニンが多いため、口に入れると唾液に溶け出し、強い渋みを感じます。

甘柿: 成熟する過程でタンニンが水に溶けない不溶性に変化するため、渋みを感じません。

   渋柿は、アルコールや炭酸ガスを使った「渋抜き」処理や、乾燥させて「干し柿」にすることで、

   水溶性タンニンを不溶性に変化させ、甘く食べられるようになります。


栄養成分効能・効果特徴 ビタミンC風邪予防、美肌効果(コラーゲン生成)、疲労回復、

抗酸化作用柿1個で成人1日の必要摂取量をほぼ満たすほど豊富に含まれる(特に硬い柿に多い)。

タンニン二日酔い防止、血圧低下、抗酸化作用渋み成分だが、アルコール分解を促進し、二日酔いに効果があると古くから知られる。

β-カロテン抗酸化作用、がん予防、目の健康維持体内で必要な分だけビタミンAに変換され、皮膚や粘膜を丈夫に保つ。

カリウムむくみ解消、高血圧予防体内の過剰な塩分(ナトリウム)を体外へ排出する作用がある。

食物繊維便秘解消、腸内環境改善、血糖値の急激な上昇抑制特に干し柿にすることで凝縮され、豊富になる。

 柿の保存方法と食べ方保存方法硬い柿(シャキシャキ感を保ちたい場合)

乾燥を防ぐため、ヘタを湿らせたキッチンペーパーで覆い、ラップで包むかポリ袋に入れてヘタを下にして冷蔵庫の野菜室で保存します。

数日~1週間程度、硬さを保てます。

追熟(柔らかくしたい):未熟で硬すぎる場合は、日光の当たらない涼しい場所に常温で置いて追熟させます。

ヘタが乾燥しないように注意が必要です。長期保存:皮をむいて食べやすい大きさに切るか、丸ごとラップで包んで冷凍します。

半解凍で食べると、シャーベットのような食感になり、美味しく長期保存(約1ヶ月)できます。

おすすめの食べ方生食: 皮をむいてそのまま食べるのが最も一般的です。

干し柿: 渋柿を乾燥させたもの。甘みが凝縮し、ビタミンAや食物繊維が増加します。アレンジ: 生ハム巻き、

チーズと合わせたサラダやカプレーゼ、スムージー、ヨーグルトのトッピングなど、洋風の食材とも相性が良いです。

葉: 柿の葉も健康茶(柿の葉茶)として利用され、ビタミンCやルチン(血圧を下げる効果)が豊富です。


今日は、人間にとって大切な栄養素『鉄分』をしっかりと補うメニューでした。

鉄分は、なかなか体内に吸収できないこともわかりましたね。

食は、奥が深いですが、ちょっとずつ知識を蓄えながら、バランスよく自分の力で

3食摂れる大人へと成長してきましょう。

今日も、給食室への感謝を忘れず、金曜日の合唱コンクールに向けて

体調を万全に整えましょう。


             記事 風見 一統