学校日記

9年 学年合唱練習

公開日
2025/10/15
更新日
2025/10/15

日々の様子

9年生の学年合唱練習です。

9年生は、学年全体で「あなたへ」を合唱します。

毎年、先輩たちが歌い上げる姿をみて、

いつか自分たちも!という想いで、

中台中生は、中学校3年間を過ごしています。

誰にとっても、とても思い入れのある曲です。

この曲を聴くたびに、歴代の中台中生たちの、

歌声が蘇ってきます。

今年も、とても楽しみです。


正式名称: あなたへ~旅立ちに寄せるメッセージ~

作詞・作曲: 筒井 雅子(つつい まさこ)

筒井さんは小学校教諭(当時)であり作曲家でもあります。

この曲は、彼女が卒業生に向けて贈ったメッセージから生まれたものです。


原曲と編成:

原曲は、筒井さんが手がけた合唱組曲『時の女神(ヴィーナス)』の最終曲(エピローグ)です。

組曲版は混声四部合唱(ドッペルコール/二重合唱)という重厚な編成ですが、

クラス合唱用に混声三部合唱や同声二部合唱(女声二部合唱)などに編曲され、広く普及しました。


テーマ:

「旅立ち」と「人生」がテーマです。人生の厳しさや困難を乗り越えること、そして信じ合うことの大切さを歌い上げています。


2. 楽曲の構成と特徴

この曲は、前半と後半で雰囲気が大きく変わる、ドラマチックな構成が特徴です。


前半(語りかけ):

「白木蓮(はくもくれん)にも似たその白い翼で〜」という、優しく語りかけるようなユニゾン(単旋律)で静かに始まります。

旅立つ人への祝福と、温かい巣をあとにする寂しさが表現されます。


中間(内省と葛藤):

「いろんなことがあって 自分を嫌いになった」「なぜ僕だけがこんな目に遭うと 他人を羨んだりもしたさ」など、

合唱曲としては異例なほどシビアでリアルな感情が吐露されます。

この部分の歌詞が、多くの人の心を打ちます。

※中学生なら必ず経験するようなことが詰まってますよね!?共感してくれる中台中生はいますか~!?)


後半(クライマックスとメッセージ):

テンポが速くなり、シンコペーションのリズムが多用されて劇的に盛り上がります。

ソプラノの「あ〜」という超高音のハミングや高音が裏で力強く響くハーモニーが、

楽曲の最大の聴きどころです。

この高音は、悲痛な叫び、あるいは未来への道しるべを表していると解釈されることがあります。


「人生という名の迷路の果てに 信じ合えることの喜びと 悲しみを知った分 優しくなれることを」という、

この曲の核となるメッセージが力強く歌い上げられます。


3. 合唱での位置づけ

「夢の世界を」や「この星に生まれて」が爽やかな希望を歌うのに対し、「あなたへ」は人生の苦悩や葛藤も乗り越える「強さ」を求める、

より内省的で重厚な卒業ソングとして評価されています。

その深遠なメッセージと、演奏難易度の高さから、合唱コンクールや卒業式における大曲として選ばれることが多い作品です。


白木蓮(はくもくれん)にも似た その白い翼で

まだ見ぬ世界 未来という果てしない空へ

旅立ってゆくのですね

まばゆいほど輝いて 旅立ってゆくのですね

温かな巣をあとにして


愛と涙 そして知るだろう

人生という名の 迷路の果てに

信じ合えることの喜びと

悲しみを知った分 優しくなれることを


いろんなことがあって

自分を嫌いになった

なぜ僕だけが こんな目にあうと

他人を羨(うらや)んだりもしたさ


荒(すさ)んだ心に刺さったのは

意外な奴の言葉だった

も(う)一度 も(う)一度

あの空を 飛べるかもしれないと思った


張り裂けるような 悲しみの行き場

煮えたぎるような 憎しみの出口

時よ おまえは見てきたのだろう

憎しみの極みを 戦いの果てを


時の女神よ 教えてください

握り合えない手と手ならば

隔(へだ)てる心の壁がいつか癒され

なくなる日はくるのでしょうか


手と手をつなぎ その手をかざそう

人生という名の 迷路の果てに

信じ合えることの喜びと

悲しみを知った分 優しくなれる

(愛と涙) あなたの手のぬくもり


人生という名の 迷路の果てに

信じ合えることの喜びと

悲しみを知った分 優しくなれる


とても気持ちのこもった合唱をしていました。

まだまだ練習ははじまったばかりです。

ぜひ、3年間の想いが詰まった感動的な合唱

期待しています。

さすが最上級生!という所以を発揮しましょうね。



     記事 風見 一統