おいしい給食「タラのごま味噌漬け焼き」
- 公開日
- 2025/10/14
- 更新日
- 2025/10/14
日々の様子
+7
10月14日(火)
今日のメニューは、麦ご飯、ピリ辛ふりかけ、タラのごま味噌漬け焼き、けんちん汁、牛乳です。
3連休があけて、今日から本格的に合唱コンクールに向けた練習が始まります。
東京都では、インフルエンザも流行し始めていますので、喚起や発生時の距離間など、
工夫しながら、お互いの健康管理にも努めて本番に向けて、元気に練習に励みましょう。
ご飯のお供!「ピリ辛ふりかけ」=「キムムッチ」
「キムムッチ」は、韓国風のりのふりかけです。
韓国語で「キム」はのり、「ムッチ」は和え物という意味です。
細かく切ったのりを、ごま油やにんにく、醤油、砂糖などで甘辛く味付けして炒めたものです。
ごはんのお供にぴったりの料理として親しまれています。
ご家庭にある食材で比較的簡単に作れるため、湿気てしまった海苔の活用法としても知られています。
けんちん汁
1. けんちん汁の起源と精進料理
けんちん汁は、もともと仏教の戒律に基づいた精進料理として誕生しました。
建長寺(けんちょうじ)説:鎌倉にある建長寺の修行僧が作っていた「建長汁」が由来とされています。
食材を無駄にしない精神:他の精進料理で余った野菜の皮や切れ端などのくずを、
無駄なく使い切るために工夫された汁物だと言われています。
豆腐の逸話:建長寺の初代住職が、修行僧が誤って落としてしまった豆腐を拾い集め、
洗って汁の中に入れたのがきっかけで、豆腐をくずして入れるようになったという逸話もあります。
伝統的な特徴:
動物性食材不使用:肉や魚は入れません。
だし:昆布や干ししいたけから取る精進だしを使用します。
油の役割:精進料理では禁じられていない油(ごま油)で具材を炒めることで、
動物性のうま味がない代わりにコクを出し、体を温める効果を高めています。
2. けんちん汁と豚汁の決定的な違い
けんちん汁と混同されやすい汁物に「豚汁」がありますが、違いを知っていますか!?
特徴 けんちん汁 豚汁
肉の有無 原則として使用しない(精進料理のため) 豚肉を使用する
味付け 醤油で味を調えたすまし汁が基本 味噌で味を調えるのが基本
調理法 具材をごま油で炒める工程がある 具材を炒める場合と炒めない場合がある
最も本質的な違いは、精進料理であるため「豚肉(動物性食材)」を使用しないという点です。
近年は家庭でアレンジされ、肉を入れたり味噌で味付けしたりすることもありますが・・・
3. 主な具材と栄養
けんちん汁は、様々な野菜と豆腐を使うため、栄養バランスに優れた汁物です。
主な具材:大根、にんじん、ごぼう、里芋、こんにゃく、木綿豆腐、油揚げ、ねぎなど。
栄養面:
食物繊維:ごぼうやこんにゃく、根菜類が豊富で、腸内環境を整えるのに役立ちます。
たんぱく質:豆腐から植物性の良質なたんぱく質を摂取できます。
体を温める効果:ごま油で具材を炒めること、根菜類を使用することから、寒い季節に体を温める料理として最適です。
タラ
「タラ」は、主に寒帯・亜寒帯の冷たい海に生息するタラ科の魚で、日本では冬の味覚の代表格です。
1. タラ科の魚の主な特徴
体型・形態:
大きな口と鋭い歯を持つ、大型の肉食魚です。
魚体の特徴として、背びれが3つ、しりびれが2つに分かれていること、下あごにひげ(ひげぜん)がある種類が多いことが挙げられます。
生息域:ほとんどの種類が海底の近くで生活する底生魚(底魚)で、深海魚が多いです。
語源:タラは非常に大食漢で、お腹いっぱい食べることを意味する「たらふく」の語源になったとも言われています。
白身:身は雪のように白いのが特徴で、脂肪分が少なく淡白な味の白身魚です。
2. 日本で代表的なタラの種類
日本で「タラ」といえば、主に「マダラ」と「スケトウダラ」の2種類を指します。
種類 特徴 利用法
マダラ(真鱈) 一般的な「タラ」:日本では単に「タラ」というとマダラを指すことが多いです。
大型:体長が1mを超えるものもあります。
ひげ:下あごに太くて長いひげが1本あります。
身:水分が比較的少なく、身が締まってプリプリした食感です。
卵・白子:白子(タチ)は、フグと並ぶ高級品として珍重されます。ちり鍋、タラちり、煮付け、焼き物、フライ
スケトウダラ(介党鱈) 小ぶり:マダラより小ぶりで、体長は90cm程度です。
ひげ:一般的にひげがありません(あっても短い)。
身:水分が多くやわらかいのが特徴で、鮮度の低下が早いです。
卵・白子:卵巣は塩漬けされてたらこや明太子の原料となります。
すり身:練り製品(かまぼこ、ちくわなど)の原料として最も多く使われます。 たらこ・明太子、練り製品、三平汁(北海道)
ギンダラ(銀鱈) 【注意】 タラと名前が付きますが、分類上はタラ科ではなくギンダラ科の魚です。
脂質が多く、身が柔らかい高級魚として知られ、西京漬けや煮付けにされます。 西京漬け、煮付け
3. 旬と栄養
旬
真鱈(マダラ):一般的に冬(雪が降り始める頃)が旬で、特に産卵期の1月〜3月が最も美味しいとされます。
寒い時期は脂が乗り、身が締まり、白子や真子(卵巣)も美味しくなります。
栄養価
タラ(特にマダラ)の切り身は、高タンパク・低脂質という非常にヘルシーな特徴を持っています。
主な栄養成分(マダラ) 特徴
たんぱく質 非常に豊富で低カロリー。筋肉や血液を作るのに重要で、離乳食にも適しています。
脂質 非常に少なく、低カロリーです。(※ギンダラは逆に脂質が多い)
ビタミンB12 赤血球の形成を助け、貧血予防に役立ちます。鍋物にすると水溶性のビタミンも余さず摂取できます。
ビタミンD カルシウムの吸収を促進し、骨や歯の健康維持に貢献します。脂溶性なので、油を使った調理で吸収率がアップします。
カリウム 体内の余分なナトリウム(塩分)を排出し、血圧を正常に保つ作用があります。
タラは「冬のタンパク源」として、またダイエットや健康維持に適した食材として重宝されています。
外の陽気もすっかり秋らしくなってきました。
まだまだ、寒暖差が続く季節の変わり目。体を芯から温めて、
しっかりと栄養バランスを保ち、健康に留意しましょう。
給食、とりわけ和食は、日本人の体に必要な栄養素がバランスよく詰まっています。
自分自身の健康を、多方面から考える契機にしてほしいと思います。
今日も、おいしい給食を提供してくださる給食室への感謝を、
午後の合唱練習の歌声で、響かせましょう。
記事 風見 一統