本日はご多用中のところ、また、都内に4回目の「緊急事態宣言」が発出されている中、保護者会にご出席いただきまことに有り難うございます。
本校校長の武田でございます。本来であれば直接ご挨拶申し上げるべきところ、感染症対策のため放送により時間を短縮して行いますことをお許しください。
令和3年度の1学期も、コロナに始まりコロナで終わった学期だったと言えます。緊急事態宣言の発出・延長はもちろん、宣言が出ていない期間も多くはまん延防止等重点措置下にありました。
そうした中にあって、制限や制約・内容変更はあったものの、昨年度は挙行そのものが中止となった入学式や運動会を実施できたのは幸いでした。生徒たちも「できないことを嘆く」のではなく「できる方法を工夫し、できることに全力を尽くす」という姿勢を随所に見せてくれました。
一刻も早いコロナ収束は願うばかりですが、一方でコロナ禍による生徒の成長も感じられた学期だったと言えます。この間の保護者の皆様の温かいご理解とご協力に、心より感謝申し上げます。
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夏休みを挟み2学期も、修学旅行や移動教室、文化祭など、大きな学校・学年行事を予定しております。それらもコロナの感染状況によっては内容変更・中止・延期等、予断を許しません。
学校としても、教育委員会の指針に基づきながら、生徒の安全・健康を最優先に臨機応変な措置を講じてまいりますので、引き続きご協力のほど宜しくお願い申し上げます。
さて、明後日から始まる夏休みについて、お話しさせてください。本校では家庭学習課題(いわゆる『夏休みの宿題』)を必要最小限(原則、無し)に抑えております。夏休みの宿題は、自学自習の習慣がついている生徒、学習面に課題のある生徒のどちらにとっても負担でしかないからです。
事実、本校でもかつて当たり前のように大量の宿題を出していた頃は、塾の勉強と学校の宿題、部活動で、自分の時間がほとんどとれなかったという生徒がいました。逆に、宿題が終わっていないという理由で、2学期に不登校となる生徒もいました。
当時、学校主催の夏休み後半の学習教室が「宿題を終わらせよう」というスローガンの下に行われていたことは、今となって振り返ればブラック・ユーモアのように思えます。
本校では「出すことが目的化している宿題」「出すことが教育サービスだと勘違いしている宿題」は、一切出しておりません。「我が子は、宿題がないと遊んでしまう」という懸念を抱く保護者の方もいらっしゃるかもしれませんが、「生徒を拘束するための宿題」も出すつもりはありません。
ただし、学力に応じた家庭学習のアドバイスは与えています。中には「1学期の通知表の評定が5と4だった人は、これ。3だった人は、これ。2と1だった人は、これ」というような目安を示している教科もあります。Chromebookを活用した学習課題を与えている教科もあります。
本校では、たった一つの校則『 Be Gentleman(紳士であれ)』に象徴されるように、生徒が自ら律する姿勢、つまり「自律の精神」を養いたいと考えております。また、これからの時代に求められる「主体的に学ぶ態度」も身につけさせたいと思っています。
保護者の皆様も「私たちの中学生時代は…」といった経験則から夏休みの宿題を捉えず、長い目で見たお子さんの成長を促してくださいますようお願い申し上げます。
結びに、すでにお知らせしているように、感染症対策のため7・8年生の三者面談はChromebookを使い、Googlemeetによりご家庭と学校とを繋ぐ形で実施させていただきます。
今申し上げたとおり感染症対策が目的ですが、こうした経験を積んでおいていただくことで、今後も保護者の皆様とのコミュニケーションツールとしての活用も可能になると考えております。この後、各クラスの懇談会で改めてご説明申し上げますので、ご協力のほど宜しくお願い申し上げます。
では、コロナ感染はもちろん熱中症や自然災害、交通事故等にご留意いただき、お子さんが安全・健康で心身ともに成長できる夏休みとされますようお願い申し上げ、私の挨拶とさせていただきます。
ご清聴有り難うございました。