学校日記

8年生 技術

公開日
2025/07/09
更新日
2025/07/09

日々の様子

8年生の技術です。

今日は、様々なエネルギーについてのレポートを作成していました。

再生可能エネルギーの主な種類

再生可能エネルギーは、地球上で自然に再生される資源を利用しており、環境負荷が少ないのが特徴です。


種類       説明               例

太陽光エネルギー  太陽の光を利用して発電  ソーラーパネル

風力エネルギー   風の力でタービンを回す  風力発電機

水力エネルギー   水の流れ・落差を利用    ダム、河川

地熱エネルギー   地下の熱を利用      地熱発電所

バイオマスエネルギー 生物由来の資源から得る  木材、バイオ燃料



主な発電方法とその特徴

 1. 火力発電

仕組み:石油、石炭、天然ガスなどの化石燃料を燃やして水を沸騰させ、蒸気でタービンを回して発電。

特徴:安定して発電できる(ベースロード電源)。CO₂など温室効果ガスを多く排出する。

主な燃料:石炭、LNG(液化天然ガス)、重油など。

 2. 原子力発電

仕組み:ウランなどの核分裂反応で出る熱を使って水を蒸気にし、タービンを回して発電。

特徴:大量の電力を安定的に供給できる。温室効果ガスの排出が少ない。

放射性廃棄物の処理や事故リスクがある。

 3. 水力発電

仕組み:ダムにためた水や川の流れを利用して水車(タービン)を回し、発電。

特徴:再生可能でクリーン。水資源に依存し、干ばつなどの影響を受けやすい。

4. 太陽光発電(ソーラー)

仕組み:太陽の光を太陽電池パネルで直接電気に変換。

特徴:CO₂を出さず、持続可能。天候や時間帯によって出力が不安定。

5. 風力発電

仕組み:風の力で風車を回し、その回転エネルギーで発電。

特徴:環境への影響が少ない。風が弱いと発電できない(変動が大きい)。

6. 地熱発電

仕組み:地中の熱水や蒸気を使ってタービンを回す。

特徴:安定した再生可能エネルギー。開発には時間とコストがかかる。

 7. バイオマス発電

仕組み:木材、食品廃棄物、家畜の排せつ物などを燃やして発電。

特徴:カーボンニュートラル(理論上)。燃料の確保・管理が必要。


脱炭素化(カーボンニュートラル)に向けて、私たちの社会は「再生可能エネルギー」と、それを支える「次世代技術」の導入を急速に進めています。

脱炭素化(カーボンニュートラル)とは?

定義:CO₂などの温室効果ガスの「排出量」と「吸収量・除去量」を実質ゼロにすること。

目的:地球温暖化の防止、持続可能な社会の実現。


 1. 再生可能エネルギー × 蓄電池技術

 なぜ蓄電池が重要?

再生可能エネルギー(太陽光・風力など)は、天候や時間に左右されて出力が不安定です。

そこで、発電した電力を一時的に蓄える「蓄電池」が必要になります。

 主な蓄電池の種類と特徴:

種類              特徴

リチウムイオン電池        高エネルギー密度、小型・高効率。EVや家庭用蓄電池に多用。

ナトリウム硫黄電池(NAS)    長寿命・大容量。大規模電力系統向け。

フロー電池            電解液を外部タンクで循環。大規模・長時間放電向き。

全固体電池(次世代型)      安全性が高く、高出力。研究・実用化が進行中。


2. 水素エネルギー・水素発電

 水素の特徴

燃やしてもCO₂を出さない(水しか出ない)

再生可能エネルギーから水を電気分解して製造可能(=グリーン水素)

 水素の利用方法

用途          内容

燃料電池(FC)     水素と酸素の化学反応で電気を作る(FCV=燃料電池車)

水素ガスタービン発電   水素を燃やしてタービンを回す(火力発電の代替)

エネルギー貯蔵     再エネの余剰電力で水素を作り、エネルギーとして保存


水素の種類

種類         原料           特徴

グレー水素     天然ガスなど        CO₂排出あり

ブルー水素     天然ガス+CO₂回収    カーボンニュートラル可能

グリーン水素     再エネ由来の電力      完全にCO₂フリー


3. スマートグリッド・デジタル制御技術

スマートグリッドとは、電力の供給・使用をITで最適に制御する仕組み。

AIやIoTで、電力の需要と供給をリアルタイムで調整。

家庭の太陽光発電や蓄電池をネットワークに組み込む「VPP(仮想発電所)」も注目。


 4. 電気自動車(EV)とV2G技術

EVは電力を消費するだけでなく、蓄電池としても活用可能。

V2G(Vehicle to Grid):EVから電力系統へ電気を戻す技術。

災害時の非常用電源や、電力の需給バランス調整にも使える。


 5. CCUS(Carbon Capture, Utilization and Storage)

火力発電所などから排出されるCO₂を回収(Capture)→ 利用(Utilization)→ 貯留(Storage)する技術。

水素発電と組み合わせることで、「実質ゼロ」排出の化石燃料利用も可能に。


エネルギーは、世界にとって必要不可欠ですが、課題も多いことが現状です。

これからの地球を救う、みなさんに、探究を深めてもらい、

将来、環境にも優しいエネルギーが生まれることを願っています。


  記事 風見 一統