おいしい給食「とんこつラーメン」
- 公開日
- 2025/12/11
- 更新日
- 2025/12/11
日々の様子
+7
12月11日(木)
今日のメニューは、とんこつラーメン、みそポテト、牛乳です。
とんこつラーメン
とんこつラーメンは、福岡県久留米市が発祥とされる、日本を代表するラーメンの一つです。
白濁した濃厚な豚骨スープと細麺が特徴で、現在では九州各地、そして全国で愛されています。
特徴
白濁した濃厚な豚骨スープ:豚骨(主に豚の頭や背骨)を強火で長時間煮込むことによって、
骨髄からゼラチン質や脂肪、旨味成分が溶け出し、乳化して白く濁ります。
このスープが、独特のコクと風味を生み出しています。
細麺(ストレート麺が多い):一般的に加水率の低いストレートの細麺が使われます。
麺の茹で加減を「バリカタ(硬め)」「ハリガネ(極硬)」「粉落とし(ほぼ生)」など細かく指定できるのも特徴です。
替え玉文化:
麺が細く、のびやすいため、スープが冷める前に食べきるのが基本です。
麺が少なくなったら、追加の麺(替え玉)を注文して、熱いスープで楽しむ文化が根付いています(主に博多ラーメンで広まりました)。
具材:
チャーシュー、キクラゲ、ネギ、紅ショウガ、高菜などが定番です。
歴史とルーツ
とんこつラーメンのルーツは、1937年(昭和12年)に久留米で創業した屋台「南京千両」だと言われています。
当初は透明な清湯(ちんたん)スープだったようです。
現在の白濁したスープが生まれたのは、1947年(昭和22年)に久留米で開業した
屋台「三九」での偶然の出来事がきっかけでした。
店主が火加減を誤り、スープを煮詰めすぎてしまった結果、白く濁ったスープになってしまいました。
しかし、この失敗作を飲んでみたところ、驚くほどコクがあり美味しかったため、
以降、この白濁したスープを使うようになったとされています。
この「失敗から生まれた成功」が、現在へと続く白濁とんこつラーメンの原型となりました。
主な地域ブランド
とんこつラーメンは、発祥の久留米から九州各地へ広まり、地域によって独自の進化を遂げました。
地域ブランド主な特徴
久留米ラーメン
とんこつラーメンの源流。
スープは比較的濃く、麺は中細でやや柔らかめが多い。
博多ラーメン
全国で最も有名。濃厚な白濁スープと、極細のストレート麺、そして替え玉文化が特徴。
長浜ラーメン
博多ラーメンと似ているが、元々は魚市場で働く人々に素早く提供するため、
細麺と替え玉が生まれたと言われる。
博多よりもあっさり目のスープも多い。
熊本ラーメン
久留米の流れを汲むが、鶏ガラを加えたり、マー油(焦がしニンニク油)を
かけて独自の風味を出しているのが特徴。
とんこつラーメンは、豚骨を煮込む技術の進化により、かつての「豚骨臭が強い」というイメージから、
臭みを抑えつつ旨味を最大限に引き出した洗練されたものへと進化し続けています。
全国的に有名な大手チェーン店
まず、誰もが知る、とんこつラーメンを全国区にした代表的なチェーン店です。
味やサービスのスタイルも確立されており、多くのファンに支持されています。
一蘭 (Ichiran)
特徴: 豚骨の臭みを抑えつつ旨味を追求した「天然とんこつスープ」と、「赤い秘伝のたれ」が特徴。
スタイル: 独自の「味集中カウンター」で、周りを気にせずラーメンと向き合えるスタイルを確立し、特に海外や女性にも人気が高いです。
一風堂 (Ippudo)
特徴: 創業当時からの原点の味「白丸元味(あっさり系)」と、辛味噌やマー油を加えた
「赤丸新味(こってり系)」の2種類を軸に展開。クリーミーで洗練されたスープが特徴です。
スタイル: おしゃれで清潔感のある店内で、海外展開にも積極的です。
博多風龍
特徴: 豚骨スープの濃度は比較的高く、極細麺が特徴。替え玉が
2玉まで無料というサービスで知られ、特に東京を中心に多くの店舗があります。
九州じゃんがららあめん
特徴: 博多ラーメンだけでなく、熊本ラーメンや沖縄のソーキそばを取り入れた
「ぼんしゃん」「こぼんしゃん」など、バラエティ豊かなメニューが特徴です。
発祥の地・福岡(博多・久留米)の有名店
やはり、本場福岡には外せない名店が多数存在します。
博多・長浜系
博多一双
特徴: 濃厚で「豚骨カプチーノ」とも呼ばれる、表面に泡が立つほどクリーミーで
パンチのあるスープが有名です。近年、特に人気が急上昇しています。
ふくちゃんラーメン
特徴: 博多ラーメンの老舗の一つで、昔ながらの豚骨ラーメンの味を今に伝える名店として知られています。
博多元気一杯!!
特徴: 店内に青いバケツを置いていることで有名。バケツがあれば営業中、
ラーメンの味に集中してほしいというこだわりから、派手な看板がないことでも知られています。
久留米系(とんこつ発祥)
大砲ラーメン
特徴: とんこつラーメンの元祖ともいえる「呼び戻しスープ」
(寸胴にスープを継ぎ足して煮込み続ける伝統的な製法)を受け継ぎ、コク深い一杯を提供しています。
南京千両本家
特徴: 日本最古のとんこつラーメンの屋台がルーツとされ、あっさりとした伝統的なとんこつスープが味わえます。
東京で人気・実力のある名店
本場以外の都市でも、本格的でレベルの高いとんこつラーメン店が増えています。
田中商店 本店 (六町)
特徴: 東京で本格的な濃厚博多とんこつラーメンを広めた店のひとつ。かなりの濃厚スープが人気です。
博多ラーメン 和 (やまと)
特徴: 豚と水だけで作る泡立つ濃厚スープが評判で、TRY大賞(ラーメン業界の権威ある賞)の
とんこつ名店部門を獲得するなど、高い実力を誇ります。
みそポテト
みそポテトは、埼玉県秩父地方に古くから伝わる郷土料理であり、
現在では秩父を代表するB級グルメとして全国的にも知られています。
ホクホクとしたジャガイモの天ぷらに、甘辛い味噌ダレをかけた一品で、
地元では昔から「おやつ」や「軽食」として親しまれてきました。
主な特徴
1. 地域の食文化「小昼飯(こぢゅうはん)」
ルーツ: 秩父地方では、農作業の合間や小腹が空いた時に食べる軽食や間食のことを
「小昼飯(こぢゅうはん)」と呼びます。みそポテトは、この小昼飯の代表的な一つとして、古くから親しまれてきました。
昔の食べ方: 収穫したジャガイモのうち小ぶりなものを囲炉裏で焼き、味噌ダレを塗って食べていたのが始まりだとされています。
2. 調理法
メインの食材: ふかした(または茹でた)ジャガイモを一口大に切って使います。
調理: ジャガイモに小麦粉や片栗粉などで作った衣をつけて、天ぷらのように油で揚げます。
味噌ダレ: 砂糖やみりん、酒などを加えて甘く仕上げた甘辛い味噌ダレを、揚げたて熱々のポテトにかけたり、絡めたりして完成です。
味噌ダレの味付けは、店舗や家庭によって、甘さの加減や味噌の種類、柚子風味やピリ辛などのアレンジが異なります。
3. B級グルメとしての広がり
2009年に開催された「第5回埼玉B級ご当地グルメ王決定戦inちちぶ」で
優勝したことをきっかけに、その知名度が飛躍的に向上しました。
現在では、秩父の「豚みそ」「わらじカツ」「ホルモン」などと並ぶ、
代表的な観光名物グルメとなっています。
食べ方と用途
おやつ・軽食: 昔ながらの「小昼飯」として、子供のおやつやドライブ中の軽食にぴったりです。
ご飯のおかず: 甘辛い味噌ダレは、ご飯のおかずとしてもよく合います。
おつまみ: お酒のおつまみとしても定番です。
学校給食: 秩父地方や近隣の市町村では、学校給食のメニューとしても登場するほど、日常に根付いています。
サクサクの衣とホクホクのジャガイモ、そして甘辛い味噌の組み合わせが絶妙な、秩父のソウルフードです。
みそポテトは、お土産店や道の駅、駅前の立ち食いそば屋さんなど、様々な場所で手軽に楽しめるのが魅力です。
観光スポット・テイクアウトで人気のお店
食べ歩きやお土産の購入に便利な、多くの観光客が訪れるスポットです。
道の駅ちちぶ
秩父市の中心部にある大きな道の駅。お土産のほか、軽食コーナーで揚げたての
みそポテトが楽しめます。観光の最初に立ち寄るのに便利です。
西武秩父駅前温泉
祭の湯西武秩父駅に直結している複合施設内のフードコートや物販コーナーでも提供されています。
温泉利用と合わせて手軽に食べられます。
道の駅 果樹公園あしがくぼ
芦ヶ久保の道の駅でも、みそポテトが購入・飲食可能です。
はなゆう (御花畑駅)
秩父鉄道の御花畑駅にある立ち食いそば店。
お蕎麦と一緒に揚げたてのみそポテトをサクッと食べられる、地元の人にも愛されるスポットです。
お休み処 もへじ (秩父駅周辺)
秩父駅から徒歩圏内にあるお店。食べ歩きにちょうどいいサイズで提供していることが多いようです。
郷土料理を楽しめる食事処座ってゆっくりと、他の秩父グルメと一緒にみそポテトを楽しみたい場合におすすめです。
食彩秩父
じんじんばあ囲炉裏を囲んだ落ち着いた雰囲気で、みそポテトをはじめ、地元食材を使った田舎料理や定食を楽しめるお店として人気です。
三峰山 大島屋 (三峯神社)
三峯神社の境内にあるお店。絶景を眺めながら、名物の「いもでんがく(みそポテト)」や手打ちそばなどを味わえます。
地元スーパー・お土産として「みそぽてと本舗」は、
2009年の埼玉B級ご当地グルメ王決定戦で優勝した有名メーカーです。
この本舗の製品は、秩父市内のスーパーや土産物店で広く販売されています。
矢尾百貨店:老舗百貨店で、お土産・お惣菜コーナーで購入できます。
ベルク(スーパー):地元のスーパーマーケットチェーン。
調理済みのものや冷凍パックを販売しており、地元の方が日常的に購入する場所でもあります。
今日は、みんな大好きな麺の日でした。とりわけ、「とんこつ」は、鉄板ですね。
各地域ごとに特有の味付けがありますが、みなんの好みはなんでしょう。
今日は、九州と埼玉のコラボ給食といっても過言ではありませんね。
今日は、給食室のみなさんが、本場の味を再現してくれました。
スープまで一滴残らず美味しく頂けましたね。
おいしい給食を提供して頂けることに感謝の気持ちを忘れずに、
頂きましょう。
明日も、同じように完食を目指して、栄養をつけましょう。
記事 風見 一統