おいしい給食「ムサカ」~ギリシャ料理の日~
- 公開日
- 2025/10/08
- 更新日
- 2025/10/08
日々の様子
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10月8日(水)ギリシャ料理の日
今日のメニューは、セサミパン、ムサカ、レヴィシアスーパ、牛乳です。
ギリシャ料理は、オリーブオイルや新鮮な野菜、魚介類、肉、チーズなどをたっぷり使った、地中海料理の一つです。
2010年には、イタリア、スペイン、モロッコ料理とともにユネスコの無形文化遺産にも登録されました。
ギリシャ料理の特徴
オリーブオイル:欠かせない食材で、国民一人当たりの消費量は世界一とも言われます。
食材の豊富さ:エーゲ海の魚介類、ナスやズッキーニなどの夏野菜、ハーブ、チーズなどがよく使われます。
肉料理:豚肉、子羊肉、山羊肉などがよく食べられます。
チーズ:羊や山羊の乳が原料の「フェタチーズ」など、種類が豊富で、日常的に食べられています。
デザート:ナッツやハチミツを使ったものが特徴的です。
代表的なギリシャ料理
料理名 説明
ムサカ 揚げたナス、ひき肉、トマトソースなどを層にして、ベシャメルソースをかけてオーブンで焼いたグラタンのような料理。
ギリシャ料理の代名詞とも言われます。
スブラキ 豚肉、鶏肉、羊肉などを串に刺して炭火やグリルで焼いた肉の串焼き。日本の焼き鳥に似ています。
ザジキ ヨーグルトにキュウリ、ニンニク、オリーブオイルなどを混ぜたディップソース。肉料理やパンなどにつけて食べます。
ホリアティキ・サラタ トマト、キュウリ、玉ねぎ、オリーブ、フェタチーズをシンプルに盛り付けた田舎風サラダ。
タラモサラタ タラコとマッシュポテトなどを混ぜたペースト状の前菜(メゼ)。
ドルマデス ぶどうの葉で、ひき肉や米などの具材を巻いて煮込んだ料理。
サガナキ チーズをフライパンで焼き上げた前菜(メゼ)。
現地では「タベルナ」と呼ばれる食堂などで楽しむことができます。
「レヴィシアスーパ」は、ひよこ豆が入ったギリシャのスープ料理です。
名称はギリシャ語に由来しており、レヴィシア(ρεβίθια):ひよこ豆 スーパ(σούπα):スープ
という意味があります。
鶏肉やベーコン、じゃがいも、たまねぎ、にんじん、キャベツなどの具材とひよこ豆を煮込み、
オリーブオイルを使って作られることが多い料理です。
ムサカ(Moussaka)は、ギリシャを代表する伝統的なオーブン料理です。
トルコや中東、バルカン半島など東地中海沿岸の多くの地域で食べられていますが、日本ではギリシャ風のムサカが最もよく知られています。
どんな料理?
ムサカは、イタリア料理のラザニアに似ており、「ギリシャ風の野菜のラザニア」とも言われます。
具材:主に揚げたナスや、下茹でしたじゃがいもを使います。ズッキーニやマッシュルームが入ることもあります。
層:これらの野菜、ひき肉を使ったミートソース(トマトソース)、そしてベシャメルソース(ホワイトソース)を
順番に重ねます。
仕上げ:上からチーズなどをかけて、オーブンで焼き上げます。
ベシャメルソースのクリーミーさと、ミートソースの旨味、ナスのコクが一体となった、濃厚で食べ応えのある味わいが特徴です。
語源とバリエーション
語源:アラビア語で「冷やしたもの」を意味する「ムサッカア」に由来すると言われており、名前の通り冷やして食べても美味しいです。
各国の違い:
ギリシャ:ベシャメルソースを使うのが一般的で、グラタンのような仕上がりです。
トルコ:ベシャメルソースを使わず、炒めた野菜とひき肉をオーブンで焼くため、比較的さっぱりしています。
バルカン諸国:ナスやズッキーニの代わりに、じゃがいもが多く使われることが多いです。
セサミパン
ギリシャの「クルーリ」(Koulouri)
ギリシャにおけるセサミパンの代表格が「クルーリ」です。
特徴: ゴマ(セサミ)をたっぷりとまぶした、リング状のパンです。
食文化: ギリシャでは非常にポピュラーなパンで、朝食やおやつ、コーヒーのお供として日常的に食べられています。
テッサロニキなどの街の通りでは、行商や専門店で売られているのを見かけます。
位置づけ: シンプルで素朴な味わいでありながら、ギリシャ文化とおもてなしの象徴とも言われています。
今日の主役「ギリシャ」
ギリシャは、正式名称をギリシャ共和国といい、ヨーロッパ文明発祥の地として知られる、豊かな歴史と美しい自然を持つ国です。
バルカン半島の南端に位置し、約3,000もの島々(大小含む)からなる、地中海性気候の国です。
ギリシャの主な特徴
1. 歴史と文化
西洋文明の源流: 古代ギリシャで、民主主義や哲学(ソクラテス、プラトンなど)、オリンピックが生まれました。
古代遺跡: 首都アテネには、古代ギリシャ建築の最高傑作であるパルテノン神殿がそびえ立つアクロポリス遺跡をはじめ、
数多くの世界遺産や遺跡が点在しています。
ギリシャ神話: ゼウスやアテナなど、ギリシャ神話の舞台としても有名です。
宗教: ほとんどの国民がギリシャ正教を信仰しており、文化や生活に深く根付いています。
2. 地理と自然
地形: バルカン半島とペロポネソス半島の本土、そしてエーゲ海を中心に大小約3,000の島々で構成されています。
海岸線は複雑に入り組んだリアス式海岸が特徴です。
絶景の島々:
サントリーニ島: 断崖に白い壁と青い屋根の建物が並ぶ、世界的に有名な景勝地です。
ミコノス島: 白壁の美しい街並みと風車が有名です。
奇岩群: テッサリア地方のメテオラには、巨大な奇岩の頂上に修道院が立つ、荘厳な世界遺産があります。
3. 経済と生活
主要産業: 観光業、海運業、農業(オリーブ、ブドウなど)が中心です。特に観光は国の経済を支える柱です。
食文化: オリーブオイルの世界有数の生産国・消費国であり、新鮮な野菜、魚介類、肉を使ったヘルシーな地中海料理が特徴です。
言語・通貨: 公用語は現代ギリシャ語、通貨はユーロ (EUR) です。
古代の壮大な遺跡と、エーゲ海の青と白のコントラストが美しい風景が融合した、魅力あふれる国です。
前回のトルコ料理に次いで、今日はギリシャ料理でした。
外国の食文化に、給食を通して触れることができるとは、とてもありがたいですね。
食わず嫌いや偏見を取っ払って、味わいながら、外国の文化はもちろんですが、
日本の食文化についても改めて考える契機になってくれるとありがたいです。
今日も、とっても手が込んだ料理でしたが、給食室のみなさんが、早朝から必死になって
給食時間にあわせて、ギリシャへと中台中生をいざなってくれました。
感謝の気持ちを忘れずに、いただきましょう。
記事 風見 一統