8年 理科
- 公開日
- 2025/10/07
- 更新日
- 2025/10/07
日々の様子
8年生の理科です。
「血液」は、主に体の仕組み(生命の連続性)の単元で、生物が生命を維持するために不可欠な物質の運搬と循環という役割に焦点を当てて学びます。
学習の中心となるのは、血液の成分、それぞれの成分の働き、そして血液が体内を循環する仕組みです。
血液の成分と主な働き
血液は、大きく分けて液体成分である血しょうと、3種類の細胞成分である血球からできています。
血液の成分 種類 特徴 主な働き
液体成分 血しょう 液体で、血液の約55%を占める。水分と様々な物質(タンパク質など)を含む。
1. 栄養分(グルコースなど) や 老廃物 を溶かして運ぶ。2. 体温の維持。
細胞成分 (血球) 赤血球 中央がくぼんだ円盤状。核がない。血液の赤い色の元。 酸素 を運ぶ。(ヘモグロビンという赤い色素が酸素と結びつく性質を持つ。)
白血球 不規則な形。核がある。赤血球より大きい。 体内に侵入した細菌やウイルスを殺す(食作用)など、体を守る働き(免疫)を担う。
血小板 不規則な小さな塊。核がない。 血液を固める働き(凝固作用)で、出血を止める。
血液の循環(経路)
血液は、心臓をポンプとして全身と肺を絶えず巡っています。これを血液循環といい、以下の2つの経路に分けられます。
循環の経路 役割と主な流れ
肺循環 肺で二酸化炭素を捨て、酸素を取り込むための循環。右心室 → 肺動脈 → 肺 → 肺静脈 → 左心房
体循環 全身の細胞に酸素や栄養分を届け、二酸化炭素や老廃物を受け取るための循環。左心室 → 大動脈 → 全身の細胞 → 大静脈 → 右心房
心臓は、これらの循環を左右の心室が同時に行うことで、全身に血液を送り出しています。
血管の種類
血液が流れる管を血管といい、役割や構造によって分類されます。
動脈: 心臓から送り出される血液が流れる血管。壁が厚く、弾力がある。
静脈: 心臓へ戻ってくる血液が流れる血管。動脈より壁が薄い。血液の逆流を防ぐための弁がある。
毛細血管: 動脈と静脈をつなぐ、非常に細い血管。壁は非常に薄く、細胞との間で物質(酸素、二酸化炭素、栄養分など)の交換が行われる。
注意すべきポイント
動脈血と静脈血: 動脈を流れる血液が必ずしも動脈血(酸素が多い)とは限りません。
肺動脈:静脈血(二酸化炭素が多い)が流れる。
肺静脈:動脈血(酸素が多い)が流れる。
動脈・静脈の区別は、心臓から出るか(動脈)、心臓に戻るか(静脈)で判断します。
組織液: 毛細血管から染み出し、細胞を取り囲んでいる液体。細胞はこの組織液を介して血液と物質交換をします。
血液は、呼吸で取り込んだ酸素と消化で得た栄養分を全身に運び、
生命活動で生じた老廃物を回収する、まさに「生命の運び屋」です。
この仕組みを理解することが、中学理科における血液学習の鍵となります。
難しそうな単元ですが、自分自身の身体の細胞の働きということもあり、
興味深く、真剣に学習に取り組んでいました。
継続して、学習を深めていきましょう。
記事 風見 一統