学校日記

おいしい給食「ケバブ」

公開日
2025/09/29
更新日
2025/09/29

日々の様子

9月29日(月)世界の料理~トルコ~

今日のメニューは、ケバブ、メルジメッキ、チョルバス、フルーツヨーグルト、牛乳です。

今日は、諸事情により、写真が展示食のみです、ご容赦ください。

後にアップする学校日記で意図がわかるようになっています。


ケバブとは?


定義: ケバブ(Kebab)は、中東とその周辺地域(トルコ、中央アジア、南アジアなど)で広く食べられている、

  肉・魚・野菜などをロースト(焼いて)調理する料理の総称です。


語源: ペルシア語の「kabab」(カバーブ)に由来します。トルコ語では「kebap」と表記されることもあります。

発祥: 遊牧民や兵士が肉を剣などに刺し、火で炙って食べたのが始まりとされています。


代表的なケバブの種類

ドネルケバブ (Döner Kebab)

特徴: 調味料で下味をつけた薄切り肉を垂直の串に刺し、大きな塊にして専用の回転グリルで炙り焼き、

  外側から薄くそぎ落として提供されるケバブです。「ドネル」はトルコ語で「回転」を意味します。

食べ方: 日本では、ピタパンやトルティーヤ(ラップ)に削ぎ落とした肉と野菜、ソースを挟んだ

    「ケバブサンド」や「ケバブラップ」が一般的です。このケバブサンドのスタイルは、

    トルコからドイツへ移民した人が考案したと言われています。


シシケバブ (Şiş Kebab)

特徴: 一口大に切った肉や野菜を鉄串(シシ)に刺して焼いた、いわゆる串焼き(バーベキュー)

  スタイルのケバブです。「シシ」はトルコ語で「串」を意味します。

食べ方: 現地では、炭火で焼かれ、野菜や薄焼きパンなどと一緒に皿に盛られて供されることが多いです。


その他の種類

アダナケバブ (Adana Kebab): ひき肉にスパイスを混ぜて、平たい串に棒状に巻き付けて焼いたスパイシーなケバブ。

イスケンデルケバブ (İskender Kebab): ドネルケバブの肉をピタパンの上に盛り付け、

                 特製トマトソースやヨーグルト、溶かしバターをかけて食べる料理。

チャプリカバーブ: ひき肉を平たくこねてフライパンで焼く、パキスタンなどで食べられるケバブ。

シークカバーブ: インドなどで見られる、ひき肉にスパイスを混ぜて串に刺して焼く料理。


使われる肉の種類

主に羊肉(ラム肉)、牛肉、鶏肉が使われます。

トルコなどイスラム教徒が多い国では、宗教上の理由から基本的に豚肉は使用されません。

日本では、羊肉の代わりに鶏肉や牛肉が使われることが多いです。


日本でのケバブ

ファストフードとして屋台や移動販売で人気があり、手軽に食べることができます。

牛丼のようにケバブを丼物としてアレンジした「ケバブ丼」などの独自のメニューもあります。

提供されるソースは、辛口、中辛、甘口、ガーリックヨーグルトソースなど、複数の種類から選べるお店が多いです。

中東や世界各国で様々な形に進化している、奥深い料理です。


「メルジメッキ」(Mercimek)は、トルコ語でレンズ豆を意味します。

メルジメッキを使った料理で最も代表的で、トルコの「お味噌汁」のような存在なのが、

メルジメッキ・チョルバス(Mercimek Çorbası)というスープです。


メルジメッキ・チョルバス(レンズ豆のスープ)


特徴:赤や黄色のレンズ豆と玉ねぎなどの野菜を煮込み、裏ごしまたはミキサーにかけてとろみをつけたポタージュ状のスープです。

トルコ全土で親しまれている、家庭料理の定番中の定番です。

肉類を使わずシンプルに作られ、豆の優しい甘みと栄養が詰まっています。


食べ方:トルコでは、スープはメイン料理の前に出される前菜として飲まれるのが一般的です。

   食べる直前にレモン汁を絞って酸味を加えるのが定番です。

   焦がしバターや唐辛子パウダーを入れたオイルをかけて風味を増すこともあります。


メルジメッキを使ったその他の料理

レンズ豆はスープ以外にも様々な料理に使われます。

メルジメッキ・キョフテスィ (Mercimek Köftesi):

赤レンズ豆とブルグル(挽き割り小麦)を混ぜて作られる、肉を使わないキョフテ(だんご)です。

ベジタリアン料理としても知られています。手で楕円形に成形し、レタスに包んで食べることが多いです。

このように「メルジメッキ」は、トルコ料理の食卓に欠かせない、重要な食材です。


「チョルバ」(Çorba)は、トルコ語で「スープ」または「ポタージュ」など汁物全般を指す言葉です。

トルコでは、チョルバは非常に重要で、日本におけるお味噌汁のように、日常の食卓に欠かせない存在です。

朝食やメイン料理の前に出されるだけでなく、スープ専門の食堂(チョルバ屋)もあるほどです。


「チョルバス」という表記について

 語尾に「ス(sı)」が付くのは、トルコ語の文法的な語尾変化によるものです。

「メルジメッキ(レンズ豆)」+「チョルバ(スープ)」→ メルジメッキ・チョルバス(レンズ豆のスープ) となります。


代表的なチョルバの種類

メルジメッキ・チョルバス (Mercimek Çorbası)

材料: レンズ豆(赤や黄)、玉ねぎ、トマトペーストなど。

特徴: レンズ豆を煮込んで裏ごしした、なめらかで優しい味わいのポタージュスープ。レモンを絞って食べるのが一般的です。


エゾゲリン・チョルバス (Ezogelin Çorbası)

材料: 赤レンズ豆、ブルグル(挽き割り小麦)、米、トマトペーストなど。

特徴: 「花嫁のスープ」とも呼ばれ、レンズ豆に米やブルグルが入ることで少し粒々感が残り、食べ応えがあります。


タウク・チョルバス (Tavuk Çorbası)

材料: 鶏肉の出汁(チキンブイヨン)、米、細いパスタ(シェフリエ)など。

特徴: 鶏出汁をベースとしたあっさりとしたスープで、体調が優れない時などにも好まれます。「タウク」は鶏の意味です。


ヤイラ・チョルバス (Yayla Çorbası)

材料: ヨーグルト、米、ミントなど。

特徴: ヨーグルトをベースにしたクリーミーで酸味のあるスープです。「ヤイラ」は高原を意味します。


イスケンベ・チョルバス (İşkembe Çorbası)

材料: ウシのトライプ(胃袋、ハチノスなど)。

特徴: トライプを使った濃厚なスープで、二日酔いの解消にも良いとされ、深夜まで営業しているチョルバ屋でよく飲まれます。


トルコのチョルバは、素材の風味を活かしつつ、レモンや唐辛子入りオイルなどを加えて味変を楽しむのが特徴です。


世界の料理を、給食を通じて、味わえるのはとても幸せなことですね。

世界には、様々な食のルーツが存在します。生きている間に、日本だけにとどまらずに、

地球上の食文化と対峙してみることも、自分の視野を広げるチャンスですね。


お国柄や地域性など、同じ食材であっても、調理法は多種多様ですね。

食は、奥が深い・・・給食室のみなさんへ感謝ですね。

また、食についてひとつ学ぶことができましたね。

午後も、元気にがんばりましょう。


   記事 風見 一統