学校日記

デートDV&ネットリテラシー講座

公開日
2026/03/09
更新日
2026/03/09

日々の様子

9年生を対象に、東京弁護士会の先生と区役所の方をお招きして、

午後の時間帯に、デートDVとネットリテラシーについて考え学ぶ講座を

2本立てで、9年生を対象に学習しました。

生徒の実演も交えながら、とてもわかりやすく身近な話題を利用して、学習することができました。


デートDV

デートDV(デート・ドメスティック・バイオレンス)とは、結婚していない交際相手との間で起こる暴力のことです。

「暴力」といっても、殴る蹴るといった身体的なものだけではありません。

相手を自分の思い通りにコントロール(支配)

しようとすることが本質にあります。


1. デートDVの4つの形態

「これって普通じゃないの?」と見過ごされがちなものも含まれます。

身体的暴力: 殴る、蹴る、突き飛ばす、物を投げつけるなど。

精神的暴力: 大声で怒鳴る、無視する、「別れるなら死ぬ」と脅す、

      スマホを勝手にチェックする(束縛)。

性的暴力: 嫌がっているのに性的な行為を強要する、避妊に協力しないなど。

経済的暴力: デート代を常に払わせる、お金を借りて返さない、バイトを辞めさせるなど。


2. 「これってDV?」と感じるチェックリスト

以下のようなサインがある場合、それは愛情ではなく「支配」かもしれません。

束縛

誰とどこにいるか常に報告させ、異性の連絡先を消させる。

制限

友達や家族と会うのを嫌がり、自分のためだけに時間を使わせようとする。

蔑み

「お前はバカだ」「俺(私)がいないと何もできない」と自信を奪う。

恐怖

相手の顔色を伺ってしまい、自分の意見が言えない。


3. なぜ逃げられないのか(サイクルの心理)

デートDVには、

「緊張期(イライラ)→爆発期(暴力)→ハネムーン期(優しくなる)」

というサイクルがあると言われています。

暴力を振るった後に「もう二度としない、愛してる」と過剰に優しくされるため、

「本当は優しい人なんだ」と信じてしまい、離れるタイミングを失ってしまうのです。

もし、自分や周りが悩んでいたらデートDVは「どちらかが悪い」のではなく、

関係性そのものが対等ではない状態です。


自分を責めない: あなたが悪いから暴力を振るわれるのではありません。

距離を置く: 物理的・心理的に離れることが最優先です。

専門機関に相談する: 友達に相談しにくい場合は、匿名で相談できる窓口があります。

相談窓口の例:DV相談プラス: 24時間受付(電話・メール・チャット)

#8008(はれれば): お近くの配偶者暴力相談支援センターにつながります

他にも、LGBTQ+についてのお話も伺い、しっかりと学ぶことができましたね。


ネットリテラシー

身近なツールであるLINEは、便利すぎるがゆえにネットリテラシー

(インターネットを正しく使いこなす能力)の欠如が大きなトラブルに直結しやすいアプリです。


先ほどの「デートDV」の話でも、LINEでの束縛や監視が問題になることが多々あります。


具体的に注意すべきポイント


1. 「文字だけ」のコミュニケーションの限界

LINEはチャット形式のため、対面よりも言葉が短くなりがちです。


リスク: 冗談で言った「バカじゃないの?」が、文字だけだと本気の罵倒に見え、人間関係を壊す。


リテラシー: 送信前に「相手がどう受け取るか」を一度想像する。

誤解を招きそうなときは絵文字やスタンプで補足するか、大事な話は直接会って話す。


2. 「既読」と「即レス」のプレッシャー

「既読がついたのに返信がない(既読スルー)」ことに過剰に反応してしまう状態です。


リスク: 返信を強要することが相手への支配(束縛)になり、精神的な追い込みになる。


リテラシー: 「相手には相手の都合がある」ことを認める。

       返信の速さを愛情や友情の尺度にしない。


3. デジタル・タトゥー(情報の拡散性)

「1対1のトークだから安心」という思い込みは危険です。


リスク: スクリーンショット(スクショ)を撮られれば、

やり取りは一瞬で外部(SNSや掲示板)に拡散されます。

一度ネットに出た情報は完全に消すことはできません。


リテラシー: 「世界中に公開されても困らない内容か」を基準にする。

悪口、個人情報、不適切な写真などは絶対に送らない。


4. 知らない人・乗っ取りへの対処

リスク: ID検索やQRコードの流出で、知らない人から不審なメッセージが届く。

あるいは友人のアカウントが乗っ取られ、金銭を要求される。


リテラシー:


プライバシー設定で「IDによる友だち追加」をオフにする。


友人から「電子マネーを買って」と言われたら、必ず電話など別の手段で本人確認をする。


5. LINEグループ内の同調圧力

リスク: グループ内で誰かが攻撃されているとき、反対すると自分もターゲットにされるのが怖くて同調してしまう。


リテラシー: 攻撃に参加しない。可能であれば個別に「大丈夫?」と声をかけるなど、

「沈黙」が加害に加担することもあると認識する。


まとめ:LINEを使う上での3原則

「記録」は残る(消しても相手の手元に残る可能性がある)


「表情」は見えない(言葉選びは慎重に)


「自分」を守る

 (通知をオフにする、ブロックするなど距離を置く権利を持つ)


今日は、今まで頭ではわかっていても、いざ当事者になったら!?と思うと、

なかなか正しい判断ができないような事例も交えつつ、学ぶことができました。

自分の身は自分で守る。と言っても、やはり、知識や、いざというときの考えが構築されないと、

なかなか難しいものだということも、実際に起きた事件などの例からも学ぶことができました。


世の中は、日々進化し、便利になっていきますが、その反面、使う側の心構えもとても大切ですね。

9年生は、今日の学びを、これから中学校を卒業して、もっと広い世界に巣立ったときに、

自分の財産として、大切にしてほしいと思います。

また、周りで困っている人がいたら、ぜひ寄り添って支えてあげてほしいと思います。


今日は、お忙しい中、講師の先生方、ありがとうございました。

とてもわかりやすく、当事者意識をもち、学ぶことができた講座でした。



                     記事 風見 一統