学校日記

『予感』~9A~

公開日
2025/10/16
更新日
2025/10/17

日々の様子

9年A組「予感」

合唱曲「予感」は、中学校の合唱コンクールで非常に有名な、感情豊かで力強い作品です。

楽曲の基本情報作詩片岡 輝(かたおか ひかる)作曲大熊 崇子(おおくま たかこ)

初出2002年(平成14年度)タイアップ第69回NHK全国学校音楽コンクール 中学校の部

課題曲合唱形式主に混声三部合唱(ソプラノ、アルト、男声)版が広く歌われています。

特徴と曲調コンクール課題曲としての歴史:

2002年のNコン(NHK全国学校音楽コンクール)中学校の部の課題曲として作られました。

コンクール終了後も、その人気から中学校のクラス合唱の定番曲として定着しています。

歌詞の内容:「予感」というタイトルが示すように、若者が抱える「影をなす不安と焦り」の

向こう側にある「光あふれる美しい世界」を信じ、

未来に向かって力強く進んでいくという、希望と決意が込められた内容です。

歌詞の中には、環境問題や未来への責任を示唆するような象徴的な表現

(「一本の苗」「一杯の水」など)が含まれており、深みがあります。

音楽的な特徴:楽曲は、ゆったりとした歌い出しから始まり、不安と希望の対比、

そして未来への力強い決意へ向かって劇的に盛り上がっていきます。

リズムの変化(16分音符や3連符)が多用されており、情感を込めた表現と同時に、

正確なリズム感とテクニックが求められます。

転調やダイナミクスの変化(特に最後のクライマックスに向けての壮大なクレッシェンド)が

効果的に用いられており、演奏者に高い表現力が要求されます。

「予感」は、合唱曲として技術的な難易度は比較的高めとされますが、

そのドラマチックな構成とメッセージ性の強さから、多くの生徒に愛され続けている名曲です。


1. リズムとフレージングのポイント(やや難)

この曲は、単調ではないリズムの変化に富んでおり、正確なリズム処理が重要です。

16分音符と3連符の正確な歌い分け:

曲の冒頭などには、16分音符や3連符といった細かい音符が使われています。

これらを正確に歌い分けることが、語りかけるような導入部の説得力につながります。

特に「心の中にひとつの予感」といった、リズムが変化する部分を丁寧に合わせましょう。


フレージングの意識:

「心の中に/ひとつの予感」「影をなす/不安と焦りの/かなたに」のように、

歌詞の内容に合わせて、どこでブレスをするか、どこまでを一つの意味の

まとまりとして歌うか(フレージング)を意識することが大切です。

メロディーの山(クレッシェンドの頂点)に向かって歌う意識を持つと、前進感が出ます。


テンポの揺れを明確に:

曲中にrit.(だんだん遅く)やa tempo(元の速さで)といった指示が明確にあります。

特にクライマックス前のrit.は、たっぷりとタメを作り、曲のドラマ性を高めましょう。


2. 表現とダイナミクス(強弱)のポイント

この曲は、静かな語りから壮大なクライマックスへのコントラストが魅力です。


出だしの雰囲気作り:

「心の中にひとつの予感」は、p(ピアノ/弱く)で、聴き手に語りかけるように歌い始めます。

子音(K、S、Hなど)を前に飛ばすように発音し、言葉をはっきりとさせつつも、全体は柔らかな響きを保ちます。


クレッシェンドの目標設定:

「光あふれる/美しい世界が」など、長いクレッシェンドの箇所では、ゴールとなるf(フォルテ/強く)を意識して、

徐々に音量を上げていきます。前半で力を使いすぎず、後半で一気に爆発させるようなイメージを持つと迫力が出ます。


「いま」の強調:

「いま 乾ききった大地に一本の苗を植えよう」など、行動を起こす決意を表す「いま」という言葉を、

力強いfでクリアに、響きを前に出しながら歌いましょう。


3. ハーモニーと響きのポイント

転調を乗りこなす:

曲の途中で転調(調性が変わること)があり、ここが合唱にとって大きなハードルとなります。

特に転調後の高い音や、半音階的な動きを持つパートは、音を濁らせないよう、入念な音取りが必要です。

転調直前をダイナミックにクレッシェンドすることで、転調の瞬間がさらに印象的になります。


掛け合いとバランス:

男声と女声の掛け合いや追いかけっこが頻繁に出てきます。それぞれのパートが、メロディーを受け渡し、

音量を譲り合いながら、流れるようなフレージングを目指しましょう。


白い音符(長い音価)を意識:

二分音符や全音符など、長く伸ばす音符の時は、ただ伸ばすだけでなく、響きを前に送り出し続ける意識が必要です。

途中で響きが弱まったり、音程が落ちたりしないように、腹筋を使い続けましょう。



心の中にひとつの予感 影をなす不安と焦りのかなたに 光あふれる 美しい世界が広がる

いま 乾ききった大地に 一本の苗を植えよう 希望と愛を託して 一本の苗を育てよう

心まで干涸びさせてはいけない 若くしなやかな力を失ってはいけない 明日は私たちの手の中にあるのだから

心の中でふくらむ予感(予感) 迫り来る試練と嵐のかなたに 緑さやかな 安らぎの世界が広がる

いま 勇気をもって大地に 一杯の水を注ごう 平和と夢を託して 一杯の水を注ごう

心まで干涸びさせてはいけない 若くしなやかな力を失ってはいけない 明日は私たちの手の中にあるのだから

心の中でふくらむ予感(予感) 光あふれる 美しい世界が広がる 光あふれる

美しい世界が広がる 予感(予感) 予感 (予感)




これぞ、9年生!という楽曲に仕上げてほしいと思います。

誰もが、心震える感動の『予感』を、

9Aの力で、『確信』へと

導いていってください。


明日は、各学年B組を特集します!乞うご期待!


               記事 風見 一統