校長日記

3月3日(月)全校朝礼(Meet)校長講話

公開日
2025/03/03
更新日
2025/03/03

校長日記

 1990年代のニューヨーク(NY)は、アメリカでも有数の犯罪多発都市でした。そうした中、1994年にNY市長となったルドルフ・ジュリアーニ市長は、『割れ窓理論』による治安回復に取り組みました。

 『割れ窓理論』とは、次のような犯罪学上の理論です。


① ある建物の1枚の割れた窓ガラスをそのまま放置しておく。

② すると、それが住人の治安意識の低さと見なされ、いずれ他の窓ガラスも全て割られてしまう。

③ その建物は完全に荒廃し、周辺にゴミが捨てられるなどして地域の環境そのものが悪化する。

④ 地域環境が悪化すると、さらに公共物への落書きやいたずら、破壊など、軽微な犯罪が多発するようになる。

⑤ そうなるといずれ最終的に、強盗や傷害、殺人といった重大な犯罪発生へとつながっていく。


 以上が『割れ窓理論』です。この理論に基づいてジュリアーニ市長は、強盗や殺人といった重大犯罪をなくすには、まず最初の割れ窓をそのままにしないことが大事だと考えました。つまり、万引きや地下鉄の落書き、違法駐車、未成年の喫煙といった軽犯罪や小さなルール違反を、徹底的に取り締まったのです。


 その結果5年後には、重大犯罪の発生件数が殺人で約7割、強盗も5割以上減少するという大きな成果を上げました。そして、危険な街という印象のあったNYに、多くの観光客が戻ってくるようになったのです。


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