校長日記

6月1日(火)本日の授業風景(3)

公開日
2021/06/01
更新日
2021/06/01

校長日記

 8年4組・社会(歴史)の授業の様子です。

 江戸時代前半に上方で栄えた『元禄文化』の学習です。松尾芭蕉の代表作『おくのほそ道』を取り上げた際、先生が教科書に載っている【閑さや岩にしみ入る蝉の声】の句について「岩にしみ入るぐらい蝉が鳴いているのに、静か(閑)という意味がわからない」とおっしゃっていました。

 この句は9年生の国語の教科書でも取り上げるので、その予習をしておきましょう。この句を詠んだ立石寺という山寺の景観を、芭蕉はこう表現しています。【佳景寂寞(じゃくまく)として心澄みゆくのみおぼゆ】(ひっそりと静まりかえった景色に、心が澄みきっていくことだけを感じた)

 というわけで、【閑(しずか)】というのは聴覚的な感覚よりは視覚的な感覚、もしくは、このときの心のありようを表しているのではないかと思うのですが、先生いかがでしょうか(あくまで私見ですが)。

                          校長 武田幸雄