校長日記

12月25日(金)2学期終業式・校長講話

公開日
2020/12/25
更新日
2020/12/25

校長日記

 9年生の英語の教科書には、歴代のノーベル平和賞受賞者を取り上げた単元があります。では、今年のノーベル平和賞受賞者は誰か、知っているでしょうか。実は、今年は個人ではなく、世界各地で食糧支援を行っているWFP(世界食糧計画)という国連の機関が選ばれました。

 その国連総会で2015年に採択され、2030年までの達成を目指す17の目標(世界の約束)が、SDGs(持続可能な開発目標)です。そして、SDGsの中にも、30年までに世界から飢餓をなくす「ゼロ・ハンガー(飢餓をゼロに)」があります。

 ちなみに【飢餓】とは、人が健康であるために必要且つ十分な食べ物が、不足している状態を言います。

 しかし、さる10月中旬、WFPと協力して食糧問題に取り組むFAO(国連食糧農業機関)が、大変気になる報告書を発表しました。それによると、昨年の飢餓人口は6億8800万人で、一昨年に比べ1000万人増えたのだそうです。

 さらに衝撃的だったのは、世界的に感染が拡大した新型コロナウイルスの影響で、今年の世界の飢餓人口は最大で1億3200万人増える可能性があるとの指摘でした。感染拡大により、失業者が増えたり物流が滞ったりしたことで、安定した食糧確保が難しくなったからです。

 すでに国連は17のSDGsのうち「ゼロ・ハンガー(飢餓をゼロに)」は、達成困難との見方を示しています。それどころか逆にこのままでは、30年の飢餓人口は8億4000万人に上ると予測しているのです。

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