今日5月1日は、本校の開校記念日です。そこで、今日は開校記念日について話をします。
板橋第三中学校が開校したのは、1947年(昭和22)なので、今年は創立76年を迎えたことになります。5月1日に開校式が行われたため、開校記念日もこの日になったようです。なお、その年に入学した1年生は4クラス168名でしたが、以来76年の間に、1万7838名もの卒業生が巣立っています。
1947年といえば、太平洋戦争が終わって2年後です。まだ東京のあちこちに、空襲の焼け跡など戦争の傷痕が残っていたことでしょう。施設・設備や教材教具も満足にそろわない学習環境の中、きっと当時の生徒や先生方は、日本の明るい未来を信じて、授業をはじめ諸活動に取り組んだに違いありません。
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この年には、わが国の最高法規である日本国憲法が施行されました。この憲法は「等しく教育を受ける権利」を定めています。また、教育基本法や学校教育法など、現在の教育の根本的なことを定めた法律も、この年に施行されました。
板三中の歴史は、まさに新しい日本の歩み、そして、戦後教育の歩みと共にあるわけです。
その板三中と同じ歴史を歩んでいる、つまり、1947年生まれの著名人をあげてみましょう。76歳といえば、もしかしたら皆さんのおじいさん・おばあさんの中にも、同い年という方がいらっしゃるかもしれませんね。
お笑いタレントで映画監督なども務める北野武さん。同じくお笑いタレントの高田純次さん。俳優の西田敏行さん。海外で皆さんも知っていそうな方を挙げると、映画『ターミネーター』の主演俳優で、カリフォルニア州知事も務めたアーノルド・シュワルツェネッガーさんがいます。
皆さんは、今名前の挙がった人たちと同じ年齢になった時、つまり76歳の自分を想像することができますか? 9年生でさえ、60年以上先のことです。たぶん、ほとんどの人が、そんな先のことは考えられないと思います。それほど長い歴史を、この板橋第三中学校は歩んできたのです。
【来し方・行く末】という言葉があります。【来し方】とは、過ぎてきた方向や時間のことです。【行く末】とは、これから向かう方向や時間のことです。
5月1日の開校記念日を機に、76年という板三中の【来し方】に思いを馳せ、1万8000人近い先輩たちの功績に敬意を払ってください。多くの先輩たちが繋いでこられた歴史や伝統があるからこそ、今日の板三中は地域の皆さんから愛され、信頼され、温かいご支援をいただけているのです。
同時に、私たちが切り開いていく【行く末】にも思いを馳せ、決意を新たにしてください。
76年の歴史にあって直近の4年間で、教育目標は『学ぶ・鍛える・思いやる』に改定され、細かく定めていた校則も『Be Gentleman(紳士であれ)』に一本化されました。
そして、この3年間のコロナ禍は、学校生活に多くの制約や制限をもたらした一方、Chromebookを使った授業革新や、より効果的で効率的な教育活動を一気に推し進めました。
そんなことからもわかるように、本校の新たな歴史や伝統は、皆さんが創り上げていくのです。これまでの学校像をただ継承するだけでなく、新しい時代、新しい価値観にも対応した新しい学校を、皆さんが築いていかなければなりません。
【来し方】より【行く末】の板三中をさらに輝かせるために、そして、板三中を『東京で一番の学校』にするために、77年目の新たな一歩を踏み出しましょう。