校長日記

12月2日(火)本日の授業風景(1)

公開日
2025/12/02
更新日
2025/12/02

校長日記

 7年4組・国語の授業の様子です。


 小説『走れメロス』(太宰治)の発展学習です。小説とは異なる視点で眺めたメロスを論じます。〇〇さんは、締め切りを設定することでパフォーマンスを上げる「デッドライン効果」の視点で、メロスを論じていました。


 では、私からも異なる視点を紹介します。作者の太宰治は、作家友達と熱海で豪遊して支払いができなくなったため、友達を「人質」として熱海に残しお金を工面しに1人東京へ帰ります。しかし、何日たっても熱海に戻らないので借金取りと共に東京の太宰のもとに向かった友達は、太宰がのんきに将棋を指している姿を見て激怒します。


 そんな友達に、太宰は「待つ身が辛いかね。待たせる身が辛いかね」と呟いたのだそうです。同じ「友達を待たせる」という行為でも、メロスとその作者のギャップの視点でこの小説を論じても、面白いかもしれませんよ。


                                         校長 武田幸雄