読み解く力の育成(校内研究)
研究主題
平成31年度(令和元年度)より、「板橋iカリキュラム開発重点校」として、「読み解く力」の育成について、板一中、板六小、板七小、本校の4校合同で研究を進めています。 「読み解く力の視点」についてはこちら 「学びのエリア 研究構想図」はこちら
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活動
11月27日 研究授業
1年生「『のりものカード』をつくろう」の単元で、今年度最後の研究授業を行いました。好きな乗り物について調べてカードを作り、2年生に紹介することが単元目標です。今日は、好きな乗り物の「やくめ」と「つくり」を調べて短冊に書きました。児童は、今日の活動内容をよく理解して、全員が書くことができました。授業後の協議会では、「指導案に記されている児童に的確に指示ができていた。また、それ以外の多くの児童にも個別指導をしていた。」「『やくめ』や『つくり』の見つけ方を確認したことで、どの児童もそれらを短冊に書くことができていた。」「前時に文末の変え方を指導していたので、それを活かして書くことができていた。」などの意見が出されました。指導講評では、講師の先生から「本時でやるべき活動を、全員が理解して取り組んでいた。」「2年生に好きな乗り物の紹介をするという目的意識をもたせたことが、学習意欲の向上に繋がっていた。」などのお話をいただきました。
10月30日 研究授業
6年生「詩と音楽の関わりを味わおう」の単元で研究授業を行いました。「われは海の子」の歌詞が表す情景や様子が聴いている人にも伝わるように歌うというめあてで行いました。最初に、表現に必要な歌い方を確認しました。旋律、リズム、強弱の3つの視点で気を付けることを確認しました。次に、ペアになって、気を付けるところを決めて歌う活動をしました。他のペアに聴いてもらい、気を付けて歌ったところの感想や良かったことを伝えてもらうことをしました。最後に、この単元で学習した「花」「ふるさと」「われは海の子」を歌いました。児童は、これまで学習したことに気を付けながら一生懸命歌いました。授業後の協議会では、「指導したことができている児童を即時評価することで、他の児童もそのことをより意識して歌うのではないか。」や「前時までに、歌詞の意味や作者の思いを、言葉でしっかりと確認することで、めあてに沿った歌い方ができるのではないか。」という意見が出されました。
9月18日 校内研究
3年理科「昆虫の観察」で研究授業を行いました。はじめに、教科書を使って昆虫の体のつくりは、頭、むね、はらの3つでできていること、脚は6本あること、脚はむねのところについていることの学習をしました。次に、生きているバッタを観察して、昆虫の体のつくりの確認をしました。最後に、確認したことをまとめました。授業後の協議会では、「先にバッタの観察をして、その後で教科書を使って昆虫の体のつくりを確認した方が良かった。」や「読んだり書いたりすることが苦手な児童には、数字や単語を記入するだけで昆虫の体のつくりがまとめられるプリントを渡した方が良かった。」などの意見が出されました。
7月10日 学びのエリア公開授業
前年度に引き続き、学びのエリア公開授業を行いました。今回は2年1組、4年1組、5年1組、6年1組で研究授業を行いました。板橋区教育委員会指導室、板橋第六小学校、板橋第七小学校、板橋第一中学校の先生方が来てくださいました。
2年1組では算数の「時刻と時間」についての学習をしました。「〇分たった時刻」は時計の針を右に回すこと、「〇分前の時刻」は時計の針を左に回すことを確認しました。その後、ある時刻から一定時間後の時刻や、一定時間前の時刻の求め方を考えました。数直線や図など使って考える児童や、ミニ時計を活用して実際に時計を操作しながら考える児童もいました。
4年1組は、国語「一つの花」をしました。作者が題名に込めた思いを考える学習をしました。まず、題名の意味が込められていると思う場面を選んで読みました。次に、作者がどうして「一つの花」という題名を付けたのかを考え、ノートに記述しました。最後に、記述したことを発表し合いました。
5年1組では理科「物のとけ方」という単元でした。全14時間計画の1時間目でした。食塩が水に溶ける様子を児童が観察し、「溶ける」とは、どのような状態になるのかを考えて発表し合いました。様々な考えや疑問が出されました。それらを今後の学習で確かめたり、解決したりするという見通しをもたせる授業でした。
6年1組は、社会科「武士の政治が始まる」という単元でした。全4時間のうちの2時間目でした。貴族が政治を行う世の中で、武士がどのように力を伸ばしていったのかを調べ、まとめ、発表する授業でした。
その後、来てくださった先生方と協議を行いました。(1)教科のねらいを達成するために、読み解く力を育成する指導ができていたか。(2)個に応じた指導ができていたかという2つの視点から授業について話し合い、今後の授業改善に向けてご意見をいただきました。
■5月22日 校内研究
本日、令和6年度最初の研究授業を行いました。3年算数「ぼうグラフと表」の授業でした。前時までに、縦向きに棒を書き表したグラフの読み方と、数が多い順に項目を並べることを学習していました。今日は、
(1)横向きに棒を書き表したグラフの読み方
(2)1目盛りが「1」ではないグラフの読み方
(3)数が多い順に項目が並んでいないグラフの良さ
を学習しました。児童は横向きの棒グラフを見て、
(1)は、縦軸は項目を表し、横軸は数値を表していることを読み取り、発表することができました。
(2)は、「20と30の真ん中は、25になります。だから、1目盛りは5です。」と考えたことを発表することができました。また、「かけ算九九の5の段のように増え
ているから、1目盛りは5です。」と発表する児童もいました。
(3)は、「項目が曜日になっているので、数が多い順に並べるよりも、月火水木金と並んでいる方が見やすいです。」と発表することができました。
授業後の研究協議会では、児童が「教科書や資料を正しく読み取り、考えること」「考えたことをノートに書いたり、発表したりして表現すること」を行う授業展開をすること、児童1人1人の特徴を把握し、一斉指導を行いながら、個に応じた指導をすることを確認しました。
■12月13日 研究全体会
本日は研究授業が算数少人数教室で行われました。3年生の算数の授業でした。単元名は「重さを調べよう」です。研究授業までには、天秤を使うと重さを比べることができることや、1グラムのブロック何個分かを調べることで何グラムかを知ることができるということを学んできました。今回は天秤ではなく、はかりを使うことで簡単に重さをはかることができるということを学習する時間でした。
まずはかりを自由に操作し、はかりの特徴について考えました。針の回る向きやめもりが始まる位置などに着目し、はかりの使い方について理解を深めました。めもりの読み方を学習する時間には、1めもりが5グラムであることを基に、針が指し示すめもりを読み取ることができました。その後ペアを作り、より100gに近いものを探して来れた方が勝ちというゲームをしました。その際には教室中の物を触ってみて、見本として触った100gの水に近い物を探しました。ぴったり100gを見つけられた子もいました。
今回の授業では、はかりを正確に読み取り説明する力の育成を図りました。その後の協議会で出た反省を教員一同授業改善に生かし、学力の向上に努めて参ります。
■11月21日 大阪府茨木市平田中学校の先生方が本校の授業視察に来られました。
大阪府茨木市平田中学校の先生方4人が、本校の3年生と5年生の授業を見に来られました。本校での「読み解く力の育成」を図る取り組みを研究するためです。
3年生の理科では、磁石がどんなものにくっつくのかを実験する授業でした。5年生の算数では、割引された商品の値段を求める活動をしました。どちらの授業でも、教科書を読み解く活動が多く取り入れられていました。その活動の充実こそが、本校の取り組みが注目される理由です。授業の後には校長室にて、校長と研究主任が本校の「読み解く力の育成」を図る取り組みについて説明しました。
本校では、「読み解く力の育成」を図る研究を始めて以来、日本各地の小中学校から視察に来られています。また、TBS「放送特集」や大阪のテレビ局で授業の様子を放映されたこともあります。子供たちの学力向上のため、これからも研究に努めます。
■11月15日 校内研究
本日は、1年2組にて研究授業がありました。国語の「好きな教科はなあに」という単元でした。
まとまりの言葉である「一つ目は、二つ目は」と、理由を話すときの言葉の「〜からです。」を使って、自分が好きな教科2つとその理由をみんなに発表する文を書く活動をしました。また、文の書き方のきまりを確かめました。正しく書かれていない例文を見て、正しい文にみんなで直し、理解を深めました。教室内には、文の書き方のポイントが掲示されており、いつでも振り返られる環境づくりが行われていました。
子どもたちは積極的に手を挙げ、自分の考えを堂々と述べていました。良い態度で意欲的に授業に取り組めていました。
■10月24日 学びのエリア 研究授業
本日は板橋第二小学校にて、学びのエリアという近隣の小、中学校と学びあう機会がありました。1年1組、3年1組、4年1組、5年1組で研究授業を行いました。板橋第六小学校、板橋第七小学校、板橋第一中学校に加えて加賀小学校、新潟県燕市の小学校の先生方が来てくださいました。
1年1組では算数の「たし算」について授業をしました。和が10を超えるたし算をする際に、10のまとまりを作って考えるよさに注目した授業でした。自分の考えを書くときには、図やブロックを用いてわかりやすく書くことができました。それを隣同士で話し合う活動もその図やブロックを生かして上手にできていました。
3年1組では理科の「こん虫をしらべよう」という単元の勉強をしました。以前学習したモンシロチョウと比較しながらバッタとトンボのからだのつくりと動き方について学習しました。タブレットの「ものすごい図鑑」を使用して、どこが頭なのか胸なのか腹なのかを観察しました。そしてスローの映像を見てトンボやバッタがどのように飛ぶのかを確認しました。子供たちは絵を描きながらからだのつくりについて熱心に観察していました。
4年1組では有名な「ごんぎつね」という話について読み進めました。きつねのごんの兵十に対しての気持ちを中心に考えました。ごんの意図が表れている言動や情景描写を探しました。読み取ったごんの気持ちを伝え合う活動では、同じ文でも感じ方が友達と違うことがあるとわかりました。
5年生は社会科の「自動車の生産にはげむ人々」という自動車産業に関する単元の学習をしました。CMやパンフレットから今の時代のニーズについて考え、話し合いました。オクリンクという共有ツールを使ってほかの人の意見を知ることができ、考えが広がりました。自動運転など楽で便利な車や、災害時に役に立つ電気自動車など、様々な意見が出ました。学習の終わりには多様な意見を自分たちでまとめることができました。次回以降に考える「未来の車」につながる有意義な学習でした。
その後、板橋第二小学校に来てくださった先生方と協議を行いました。様々な視点から授業について話し合い、今後の授業改善に向けて意見を出し合いました。
■7月12日 研究全体会
本日は、6年1組にて研究授業がありました。社会の「武士の政治が始まる」という歴史の単元でした。
武士が権力をもつためにしたことについて、平氏と源氏に分けてまとめる活動をしました。まずは教科書の文や資料を読み込み、平氏の話なのか源氏の話なのかを整理しました。今回の研究授業では主語と述語を明らかにすることを重視しており、子供たちもそれを意識できていました。その後グループに分かれ、話し合いながらノートの表にまとめました。
箇条書きをするときの注意事項を念頭に置き、教科書の文や写真、図や表から武士のしたことを読み取りました。まとめは、提示されたキーワードを基に自分たちで考えました。それぞれがめあてを振り返り、自分が学んだことをまとめました。最高学年ということもあり、素晴らしい授業態度で、考えるときは一生懸命考え、協力するときはしっかりと話し合っていました。
■6月21日 研究全体会
本日は2年1組にて研究授業がありました。国語の「ことばで絵を伝えよう」という単元でした。グループの中で1人が絵の説明をしそれを聞いている子はその説明を元に絵を描く活動をしました。どうしたら相手にわかりやすく伝わるのかをみんなで考え、話し合いました。多くの児童は説明された絵に近いものを描くことができていました。
■6月10日 学びのエリア授業参観(板六小)
同じ学びのエリアで「板橋のiカリキュラム活用実践校」の板橋第六小学校へ授業参観に行きました。教科は全て国語で、内容は2年生「声やうごきであらわそう」、4年生「みんなで新聞を作ろう」、5年生「山場で起こる変化について考えよう」でした。各授業では「本授業のねらいにせまる手立て」が設定され、それが有効であったのかどうかを授業後に協議しました。
■4月25日 研究全体会
新年度を迎え、初めての全体会が行われました。この日は本校が平成30年度から取り組んでいる「読み解く力の育成」研究について校長・研推委員長から説明がありました。その後、実際に教科書を読み解きながら、朝のスタディアップタイムに使用する問題作りをGoogleフォームを使って作成しました。