8年 がん教育
- 公開日
- 2025/11/17
- 更新日
- 2025/11/17
日々の様子
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8年生は、学校医さんをお招きして、
がん教育講演会を開催しています。
がんとは、から始まり、その恐ろしさや、現代の医療技術などについても触れながら
丁寧に説明してくださいました。
がんについて
「がん」は、正式には「悪性腫瘍(あくせいしゅよう)」や「悪性新生物(あくせいしんせいぶつ)」とも呼ばれる病気です。
現在の日本では、約2人に1人が生涯のうちに何らかのがんにかかると言われており、非常に身近な病気となっています。
がんの仕組み
私たちの体は約60兆個の細胞でできており、常に細胞分裂を繰り返して生命を維持しています。
この細胞分裂の際に、細胞の遺伝子に「コピーミス」や「キズ」が起こることがあり、
これが「がん細胞」発生のきっかけとなります。
無制限な増殖(自律性増殖): 正常な細胞は一定のルールに従って増えますが、がん細胞は遺伝子の異常によってコントロールを失い、
無秩序に、かつ死なずに増殖し続けます。
浸潤(しんじゅん)と転移(てんい): 増殖したがん細胞は、周囲の組織を壊しながら広がり(浸潤)、
さらに血管やリンパ管に入り込んで、元の臓器とは離れた他の臓器で新しいかたまりを作ります(転移)。
これにより、体の正常な機能が妨げられ、命に関わることもあります。
栄養の横取り: がん細胞は猛烈なスピードで増えるため、正常な細胞よりも多くの栄養を必要とし、
患者さんの体から栄養分を奪い取ってしまいます。
がんの原因
がんの発生には様々な要因が関わっています。
生活習慣: 喫煙(タバコ)、過度な飲酒、運動不足による肥満、偏った食生活などが原因となることが知られています。
タバコは単一の原因として最もよく知られています。
感染: ウイルスや細菌の感染も一部のがんの原因になります。
例としては、ピロリ菌 $\rightarrow$ 胃がん肝炎ウイルス(B型・C型) $\rightarrow$
肝細胞がんヒトパピローマウイルス(HPV) $\rightarrow$
子宮頸がん遺伝: 親から受け継いだ
遺伝子が原因でがんになるケースもありますが、多くのがんは加齢や環境要因によって
遺伝子に傷がつくことで発生します。
加齢: 年齢が高くなるほど、遺伝子の傷が蓄積され、また免疫細胞の働きが衰えるため、
がんにかかる可能性も高くなります。
がんの種類がんの種類は、発生した細胞の場所や種類によって分類されます。
上皮細胞から発生するがん(狭い意味での「癌(がん)」):臓器の表面を覆う上皮組織から発生します。
例:胃がん、大腸がん、肺がん、子宮がん、乳がん、膵がんなど。
非上皮細胞から発生するがん(肉腫など):脂肪や筋肉、骨などの組織から発生します。
例:骨肉腫、平滑筋肉腫など。
血液のがん:血液(白血球、赤血球、血小板)やリンパ節から発生します。
例:白血病、悪性リンパ腫、骨髄腫。
がんの対策予防: 禁煙、節度ある飲酒、バランスの取れた食生活、適度な運動など、
生活習慣の改善によってがんの発生リスクを下げることができます。
検診: 国が推奨しているがん検診(胃がん、大腸がん、肺がん、乳がん、子宮頸がんの5つ)を定期的に
受診することで、がんを早期に発見し、死亡リスクを減らすことができます。
今回の講演をきいて、私たちができるリスクを減らす術は、
「生活習慣」の改善ですね。
その他の要因は、自分ではどうにもならないこともありました。
一生付き合う、自分自身の身体を大切に考えて、
生涯を健康に元気に過ごせるように意識して生活していきましょう。
とてもわかりやすく説明していただき、ありがとうございました。
中学生も、当事者意識をもち、「がん」について、
考えるきっかけになりました。
記事 風見 一統