本校の先生方は、3年前に「誰1人生徒を取り残さないプロジェクト」(略称DSTP)を立ち上げ、学習・生活の両面にわたって、全ての板三中生を取り残さない取り組みを研究・実践しています。その一環として今回導入したのが「ココカラ相談フォーム」です。これは、Chromebookに貼り付けられた相談専用フォームで、誰でも気軽に利用できます。
今までも「ほうれんそうフォーム」という報告・連絡・相談に使えるフォームがありましたが、使用目的はほとんどが報告と連絡で、相談があってもその多くは事務的な内容でした。そこで、あえて皆さんの困り事や悩み、不安の相談に特化して導入したのが「ココカラ相談フォーム」なのです。
名称の「ココカラ」には2つの意味が込められています。1つは「心(ココロ)と体(カラダ)」の略です。そこからも分かるように相談は、大きく「心に関すること」と「体に関すること」に分けて受け付けます。前者の「心に関すること」は、さらに「自分に関すること」「友人等との人間関係に関すること」「恋愛や好きな人に関すること」等の7分野に分類されています。
例えばその中から「自分に関すること」を選ぶと「自分の性格に関すること」「自分の生活習慣に関すること」等の選択肢が設けられており、より答えやすくする工夫をしています。もちろん「その他」として自由記述することもできます。
後者の「体に関すること」を選んだ場合も同様です。同じ「体」の悩みでも「自分の外見や身体的特徴に関すること」「自分の健康状態に関すること」「性に関すること」に分類されていて、そのそれぞれに答えやすくする選択肢が設けられています。
また、フォーム送信後の対応も「相談したい(相談相手は指名可能)」「今は知っておいてくれればよい」「SBSルームを利用したい」等、自分で決めることができます。
「ココカラ」に込めたもう1つの意味は「ここから(このフォームから)困り事や悩みの相談を始めましょう。ここから(このフォームから)解決に向けて動き出しましょう」というメッセージです。
とはいえ、相談がすぐに問題の解決・解消につながるとは限りません。内容によっては、根本的な解決に至らないケースもあるでしょう。それでも、自分の悩みは自分1人が抱えているのではない、誰かが共有してくれているという安心感があるだけで、少し元気が出るはずです。
Chromebook(ココカラ相談フォーム)の向こう側には、誰1人生徒を取り残さないという覚悟をもった大人がいます。そんな大人の誰かに相談することで、いつか「なんくるないさ(なんとかなるさ)」と言える日が、ココカラ始まると信じて利用してください。