現代社会は「ストレス社会」とも言われています。その「ストレス」について皆さんの保健体育の教科書では、次のように説明しています。【まわりからさまざまな刺激を受けて、心や体に負担がかかった状態】。
 そして、ストレッサー(ストレスの原因となる刺激)の例として【季節の変化】【体調の変化】【転職・転校】【失恋や大切な人との離別】【進路や勉強の悩み】【人間関係の悩み】を挙げていました。
 それらに加え、昨年来のコロナ禍による【日々、感染症対策に気をつかう精神的負担】【いつ、どこでウイルスに感染するかわからない不安】【様々な活動を我慢し続ける自粛疲れ】も、ストレスに拍車をかけていると言えるでしょう。
さらに、現在は「梅雨」です。教科書でも【季節の変化】をストレッサーの例に挙げていましたが、もしかしたら【断続的に降り続く雨】という自然現象も、知らないうちにストレス要因になっているかもいるかもしれません。
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 私たちの暮らしに欠かせない雨は、一方で『雨降って、地固まる』という諺や『やまない雨は、ない』という激励の言葉もあるように、試練や苦労の象徴として使われることが多くあります。
 そこで今日は、そんな雨の降り続く梅雨の時季を少しでも前向きに過ごせるよう、一つの言葉を紹介します。先ほどの『雨降って、地固まる』や『やまない雨は、ない』という言葉も素敵ですが、雨に関する言葉で私が一番好きなのは、次の言葉です。
 No Rain ,No Rainbow(ノーレイン、ノーレインボー)
 英語であることからもわかるように、これはハワイに伝わる言葉です。私は勝手に「雨が降らなきゃ、虹も見られないよ」と訳しています。では、この言葉は、どんなことを示唆しているのでしょうか。
 気候区分でいうと「熱帯」に属するハワイでは、スコールといって一時的に激しい雨の降ることがあります。私もそうですが、急な雨を喜ぶ人はいないでしょう。
 しかし、ハワイの人は、その雨を嘆きません。雨の上がった後に見られる美しい虹を思い、雨をやり過ごすのだそうです。同じ雨でも「ちぇっ」と舌打ちして眺めるのと「No Rain ,No Rainbow(雨が降らなきゃ、虹も見られないよ)」と思いながら眺めるのとでは、景色の見え方が大きく変わると思いませんか。
 そして、皆さん。
 その雨(Rain)を「辛いこと・悲しいこと」に、虹(Rainbow)を「楽しいこと・幸せなこと」に置き換えてください。きっと景色の見え方だけでなく、心のあり方も変わってくるかと思います。
 「辛いことや悲しいことを乗り越えれば、その先にはきっと楽しいことや幸せが待っているよ…」
 「No Rain ,No Rainbow」
 この言葉の示唆するものは「苦労や試練の先にある希望に目を向けなさい」というメッセージだと、私は解釈しています。
最初に述べたとおり、私たちは様々なストレッサーにさらされています。そこにコロナ禍と梅雨も重なったことで、心が悲鳴を上げている人はいませんか?どうかそんなときは無理をせず、心身ともにゆっくり休んでください。
 そして「No Rain ,No Rainbow」と心の中で呟き、美しい虹を思い描いて雨をやり過ごしましょう。やがて雨が上がれば、冷たい雨に打たれたぶん、青空にかかる虹も一段と美しく見えるはずです。
 ただし、なかなかやまない雨に耐えられなくなったときは、どうか私たち大人(できれば最低3人の大人)に相談してください。もし良ければ、私もその1人になります。そして、雨がやむまで必ず皆さんに寄り添い、いつか一緒に美しい虹を見ることを約束します。