【校長日記】6月13日金曜日の給食 自己肯定感を高める指導方法(その1)
- 公開日
- 2025/06/13
- 更新日
- 2025/06/13
校長日記
ペンネ・ボロネーゼ、さつま町産春かぼちゃのマセドアンサラダ、 牛 乳
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昨日の校長日記に書いた、「食器を大切にしようとする子どもたちの育成」について1日考え続けていました。今度、先生たちに問いかけてみようと思っています。「食器を大切にするためにどんな指導をしますか」と。
「食器を大切にしましょう」と、単刀直入に指導するのは簡単です。そうすれば、「一定数の子どもたち」は食器を大切にするでしょう。でも、それだけで子どもたちは成長するでしょうか。食器を大切にするだけでなく、ものを大切にする、ものを大切にすることをとおして、食べることを大切にする、食にかかわっている人々、給食にかかわっている人々のことを大切にし、感謝のきもちを自ずともてる子どもたちを育てたい、そう私は思います。
では、どんな指導が望ましいのでしょうか。またまだ100%の答えを見付けれたわけではありませんが、私だったら、食器を大切に扱っている子どもたちを探します。そして、その子たちにスポットを当て、「食器を大切に置いているAさんたちは、きっと食器のことを大切にしているし、食器を片付ける調理員の方々のことも大切にしていることにつながるんだよ」と、価値付けます。こんな言葉がけをとおして、食器を誰よりも大切にしているのは、毎日食器をていねいに確認している調理員さんであることを子どもたちに伝えます。このような価値付けをしたら、必ずや翌日の給食指導の時、食器を大切にする子どもたち(Bさんたち)が数人増えていくでしょう。
このタイミングが大切です。チャンスです。前日と同様に、むしろそれ以上に食器を大切にする子どもたちを称賛し、スポットをあてていきましょう。「Aさんたちと同様に、Bさんたちも食器を大切にすることができていますね。Aさんたちから学び、それを行動できるBさんたちは素晴らしいですね。友達から学び、そして行動していこうという態度が身に付いています。そんなBさんたちがいることは、このクラスの宝ですね」と声を掛け、Bさんたちを価値付けていきます。Bさんたちを価値付けることで、Aさんたちも達成感を感じ、自己肯定感を向上させることができるでしょう。
では、その翌日皆さんはどうしますか。1日目2日目と児童への具体的な称賛を重ねたので、3日目は食器を大切に下膳する子どもたちがもう少し増えるでしょう。でも、3日目は、1日目、2日目と同じことはしません。「3日目になって、食器を大切にしている子どもたちがさらに増えたこと」に気が付ける子どもたちを探すのです。3日目になって、食器を大切にしている子どもたちが増えたことに気が付き、「〇〇さんが食器を大切に置いている!」と言葉にし、友達のよいところを言葉にできる子どもたちを探すのです。きっと、どのクラスにも、友達のよいところを見付け、言語化できる子どもたちがいるはずです。いないと思ったら、ぜひ探してください。探しても見付からなかったら、育ててください。そんな子どもたちを。
教師にほめられることで児童は達成感を得ますが、理想は、子どもたち同士で相互に称賛し合える人間関係の構築ではないでしょうか。教師に褒められること以上に、友達やクラスの仲間に褒めてもらえ、認めてもらえることは、子どもたちにとって大きな財産になると思うのです。こうやって、自己肯定感を相互に高め合える子どもたちを育てましょう。そんな学級集団が作れていったら、私たち教職員もやりがい(働きがい)をさらに感じることができるでしょう。
食器を大切にする子どもたちを育てるために、私たちができることはたくさんあるのです。今日も明日も明後日も、子どもたちの成長を私たちの喜びとし、高六小の子どもたちの活躍や成長点をどんどん探していきましょう。そして、自己肯定感を高める学校を作っていきましょう。
こんな話を、来週の生活指導連絡会という教職員全体の会議で話そうかな…、と今、考えています。(校長)