【問い】この後、さらに長い年月を経ると、地球上の生物の多様性はどうなっていくと考えられるか？

① 多様性が失われると考える意見

　・人間活動（森林伐採、温暖化など）によって生態系が破壊され、絶滅種が増える。

　・地球が均一な環境になることで進化の幅が狭まり、多様性は減少する。

　・将来的には生物の多様性が途絶える可能性がある。

② 進化によって多様性がさらに広がると考える意見

　・温暖化や環境変化に適応するため、新しい特徴をもった生物が次々と誕生する。

　・暑さや寒さに強い個体が現れ、遺伝子の多様性も広がる。

　・海に戻る陸上生物や夜行性になる生物など、新しい適応が起こるかもしれない。

③ 人間の影響を重視する意見

　・遺伝子組み換えや人間活動により一時的に生態系は壊れるが、やがて生物が適応して新しい多様性が生まれる。

　・人間自体が環境に適応できず滅びるか、遺伝子操作によって新しい姿に変化する可能性がある。

　・人間が環境破壊をやめれば、酸素循環が回復し巨大な生物が生まれるかもしれない。

④ 進化と絶滅の両面を考える意見

　・温暖化でホッキョクグマは絶滅するが、ラクダのように暑さに強い生物は生き残る。

　・捕食者と被食者の関係が変わり、環境によって多様性が失われる部分と新しく生まれる部分がある。

【学習を通しての生徒の感想】

　今回の学習を通して、生徒たちは生命の大切さや人間と自然との関わりについて深く考えることができました。

●進化や多様性への理解

　生物が環境に適応しながら進化を繰り返してきたことを知り、その仕組みに驚きや関心を示しました。特に、鳥類や哺乳類が爬虫類から派生したことや、翼の多様な役割に驚いた生徒が多くいました。

●未来への関心

　「これから生物はどう進化していくのか」「地球温暖化でどんな進化が起こるのか」など、未来の可能性について考える声が目立ちました。

●人間との関わり

　人間が自然環境に与える影響への危機感や、品種改良や遺伝子研究が生活を豊かにしていることへの実感も述べられていました。

●学習の楽しさ

　計算がなく理解しやすかった点や、新しい知識に触れて興味が広がった点を楽しく感じた生徒もいました。

【まとめ】

　生徒たちは「生物の進化や多様性」を学ぶ中で、現在の自分たちが存在することの不思議 を感じるとともに、未来の生物や環境のあり方 にまで思考を広げていました。今回の学習は、科学的な理解を深めるだけでなく、生命を尊重する姿勢や社会との関わり方を考える貴重な機会となりました