特色ある教育活動
読書活動とプログラミング教育について
校長 東 みどり
心理学者の今井むつみさんの著書『AIに負けない思考力の身につけ方』には、「小学校3年生から4年生の時期、勉強がわからなくなり、嫌いになる子が増える。これは『9
歳の壁』と言われる現象である。」と書かれています。
また、「この時期はいろいろな教科で抽象度の高い内容が出てきて、そうなると生活の中で使われてきた日常の言葉だけでは、理解が追いつかなくなる。」とも。
絵本から活字の本への移行期となるのは3年生、学習内容が一気に難しくなるのが4年生、私もこの時期には目には見えない学びの壁があると感じています。この壁を乗り越えるために、言葉を増やし、論理的な思考力を身に付けることが大事だと考えます。
本校では朝読書の時間、どの教室も本のページをめくる音しかしません。読むことによって言葉が増え、国語辞典を使う習慣とも相まって、書くことへの抵抗感もなくなり、学習の振り返りでは、相当量の文章が書けるようになってきました。
もう一つの柱としているプログラミングは、令和6年度、パナソニック教育財団の研究助成を受け、教材を充実させることができました。1年生からすべての学年で、年間5~10時間程度のプログラミングの授業を実施しています。プログラミングによって、順序立てて思考したり、作業したりすることが身に付いてきました。
そのことによって、自分の気持ちを整理して考え、人に伝えられるようにもなりました。友達関係も円滑になり、トラブルが減ったり、欠席やいじめの減少などが数値となって現れたりしてきました。さらに教員が個別に生活指導する時間も少なくなり、子供と向き合う時間や授業準備の時間が増える好循環となっています。
読書活動やプログラミング教育は、子供たちの学力向上、生きる力を高めることにつながると考えます。
読書活動