4月11日(火)本日の授業風景(3)
9年1組・国語の授業の様子です。
詩『岩が』(吉野弘)の学習です。しぶきを上げて川の中にたたずむ岩と、その岩の横でひっそりと川を遡っていく魚の姿を描いた詩です。作者は、両者の「流れへの逆らい方」を対比して描きつつ、最後を【流れは豊かに/むしろ卑屈なものたちを/押し流していた。】と結んでいます。 さて、作者は【岩】【魚】さらには川の【流れ】や【(流れに押し流された)卑屈なものたち】で何を表したかったのでしょう? ここで私の見解は述べませんが、この詩を読むと思い出す正岡子規の俳句があります。 【若鮎の 二手になりて 上りけり】という有名な句ですが、実は子規は初め【上りけり】ではなく【流れけり】と詠んだのだそうです。それを最終的に【上りけり】に直した子規の思いと、『岩が』の中で【魚】に重ねた吉野弘の思いに、私は共通点があるように感じるのです。 校長 武田幸雄 |
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