それいけ日光 11 朝会での校長の話
- 公開日
- 2025/06/17
- 更新日
- 2025/06/17
できごと
皆さんおはようございます。
昨日はゆっくりと眠ることはできましたか。
神戸の精神科医 安克昌さんの書いた「心の傷を癒すということ」の本の話をします。
今から30年前、1995年1月に 阪神淡路大震災が起こりました。 震度7のものすごい大きな地震でした。 この地震で6000人もの人が亡くなりました。
多くの人が家族を失い、 家を失い、仕事ができなくなりました。
震災によって何十万という人の日常生活が一変したのです。安さんは精神科医として、また被災者の一人として、 被災者 一人一人の心の傷と向き合いました。
地震の直後から、神戸の町や 西宮、宝塚、そして淡路島などに全国から多くの 応援がきました。 この年がボランティア元年と言われています。
心の大きな傷は PDSD と言われています。 これは命の危険に及ぶような出来事に遭遇した時などにかかる大きなストレスです。 この地震で何万という人がそのストレスに苦しんだそうです。特に子供を失った親はショックは相当 大きく、死んだのは自分のせいだと自身を責める人も少なくなかったそうです。
地震に限らず、心に大きな傷を負った人たちを癒すのは、 周りの人たちの関わりが大きいのです。 関わりとは何でしょうか?
その人にかける言葉、その人に向ける眼差し、その人に見せる表情、 態度です。 あなたを大切に思っていますよ。一緒に生きていきましょうよ。というメッセージが自然と相手に伝わるのです。
さあ、ここで 昨日のハイキングを思い出してください。
先頭を行く先生は、
前から人が来るたびに歩みを止めて、
「前から人が来ます。
右に寄ってください。
そして 挨拶をしましょう。
表情が大切です。」
この言葉を繰り返すうちに 、もう 皆さんは言われなくてもこのことを実践していました。
繰り返すうちに自然とできる。 それが大切なのです。 最初は教えてもらいますが、何度もやるうちに自分の身についているのです。
人との関わりで大切なのは、まずは言葉です。相手を見下したり馬鹿にするようなことは、相手の心を傷をつけます。傷つけられた人は、今度はあなたを同じ言葉で傷つけるかもしれません。 もしかしたら他の人を あなたが言った言葉で傷つけるかもしれません。
言葉は命です。
「うざい、 きもい、 死ね」などの言葉は最低です。冗談でも言ってはいけない言葉です。
日光 移動教室を通して、言葉について考え、 言葉に責任をもつことを意識して欲しいと強く思います。
今日1日 皆さんからどんな言葉が出てくるか楽しみにしています。言葉の豊かな 使い手になって欲しいです。
お話を終わります。