学校長よりご挨拶









 









第47回卒業証書・修了証授与式  式  辞

愛と勇気だけが友達さ♪(「アンパンマンのマーチ」より)

〜かっこわるくても、人の苦しみ・悲しみ・つらさがわかり、分かち合えることこそが「正義」〜

 

例年になく寒さが厳しかった今年の冬ですが、荒々しく浜に打ち寄せられていた波も、日ごとに穏やかになり、今年も天津わかしお学校に旅立ちの春がやってきました。

卒業生のみなさん、ご卒業おめでとうございます。そして、それぞれの学年を修了したみなさん。1年間たいへんよくがんばりました。志をもち、家を離れ、遠い天津で日々努力を重ねてきたみなさんは、それだけでも十分に称賛される資格がある、と私は思っています。みなさんにお渡しした卒業証書と修了証は、その努力の証です。

さて、ここに板橋区立天津わかしお学校の第47回卒業証書・修了証授与式を挙行するにあたり、板橋区教育員会教育長 橋本正彦様、学務課長 森下真博様、鴨川市教育委員会教育長 野田純様をはじめ、板橋区教育委員会並びに鴨川市・鴨川市教育委員会の皆様、板橋区内前籍校の校長先生、旧担任の先生方、地元小中学校の校長先生・教頭先生方をはじめ地元関係各位、そして本校の旧職員、PTA役員の皆様方など、多くのご来賓の皆様方のご臨席を賜りましたことに対しまして、高いところからで誠に失礼致しますが心より御礼申し上げます。

 

さて、卒業生のみなさん、並びに4月より前籍校に復帰される修了生のみなさんに、ひとこと餞(はなむけ)の言葉を述べさせていただきます。

先日、東日本大震災の被災から三年目を迎えましたが、今なお復興は道半ばであるということを改めて感じました。その被災後間もなく、地元のラジオ局にたくさんのリクエストが寄せられた曲があります。その曲とは、なんと、今や国民的なアニメーションである「アンパンマン」の主題歌である「アンパンマンのマーチ」です。「そうだうれしいんだ生きる喜び たとえ胸の傷が痛んでも♪」住み慣れた家、思い出の町、愛しい肉親や友人を失い、うちひしがれていた人々の心に、「どんなことがあっても生きるということは素晴らしいことなのだ、さあ、もう一度勇気をもって立ち上がろう。」というこの歌にこめられたメッセージが光を点したのです。

アンパンマンの作者であり、この歌を作詞したのはやなせたかしさんです。やなせさんは、みなさんもよく歌った「手のひらを太陽に」の作詞者であり、残念ながら昨年10月にお亡くなりになりましたが、ご自身は「私が世を去っても、アンパンマンの心はずっと生き続ける」と語っています。

やなせさんは、その著書「わたしが正義について語るなら」の中で、アンパンマンとやなせさんが考える「正義」について語っています。アンパンマンは、これまでの正義のヒーローのように、卓越した力で悪人をばったばったと「退治」したりしません。お腹がすいたり、疲れて倒れたりしている人の前に現れ、自分の顔であるアンパンを食べさせるのです。やなせさんは言います「子どもたちとおんなじに、ぼくもスーパーマンや仮面もののヒーローが大好きなのですが、いつも不思議に思うのは、大格闘しても着るものが破れないし汚れない、そして誰のために闘っているのか、よくわからないということです。本当の正義というのは、けっしてかっこいいものではないし、そしてそのために必ず自分も傷つくものです。」と。

スーパーマンみたいな正義のヒーローのように、悪を力で制圧するような圧倒的に卓越した力を私たち人間はもっていません。いや、そのような力をもつことは危険でもあります。正義にとって大切なのは、目の前や周りにいる人たちや友達がもつ苦しみ、悲しみ、つらさを感じ取れるようになることです。そしてアンパンマンが、ひもじさ、つらさを抱えた人たちに、アンパンである自分の顔を与えたように、苦しみやつらさ、痛みを分かち合うことです。そして、正義を貫くには、自分自身も傷つくことがあるのです。例えば、あなたがいじめの場面に出くわしたとき、いじめに遭っている人のつらさ、苦しさを感じられるでしょうか?かっこよく止めに入らなくても、自分らしい方法で、いじめに遭っている人の苦しさやつらさに寄り添い、自分のできることをやろうとする勇気をもてるかどうか。その人のつらさや苦しさをアンパンマンが自分の顔を与えるように分かち合えるかどうか。やなせさんが言う「正義」とは、そういうことなのです。自分が正しいことを行って、いじめをやめさせようとすると、いじめの矛先が自分に向くのではないかと考えて、見て無ぬ振りをしてしまう・・・、そうすれば自分は傷つかないが、いじめにあっている人の理不尽さは放置されることになります。これでは「正義」は負けてしまう。けっしてかっこよくはなくても、自分が傷つくことをおそれずに、愛情と勇気の力で、自分らしい方法で立ち向かい、苦しみを分かち合うことこそ「正義」なのです。「そうだおそれないで みんなのために 愛と勇気だけが友達さ♪」ぜひ、ぜひ、この歌詞の意味をかみしめてみてください。

「なんのために生まれて 何をして生きるのか 答えられないなんて そんなのはいやだ♪」生きる意味、それは、自分の目標に向かって全力を尽くすこと。そして自分が幸せになること。そして世の中の人々に幸せをもたらすことです。自分が幸せになることと、みんなが幸せになることとは、一致することなのです。分かち合うことで「苦しさ」や「悲しさ」は小さくなり、「喜びは」数倍にも大きくなります。そのことこそやなせさんが言う「正義」なのだと私は考えます。みなさんには、素晴らしい夢と希望があります。その夢に向かって頑張っていってください。それが、自分とみんなの幸せをつくることにつながります。

人口が70億人に到達した地球上のどこかには、今も寒さに震えながら、空から落ちてくる爆弾におびえながら、病気や飢えと闘いながら、学校に行く機会すら与えられずにいる、みなさんと同年代の子どもたちがたくさんいます。学び成長する機会が与えられているみなさんは、改めてその幸せをかみしめながら、大いに学び、優しさと勇気をもって世の中に羽ばたいてほしいと思います。

友達と心と力を合わせ、励まし合って、がんばってきた「天津っ子」たちこそ、温かい気持ちをもって世の中のいろいろな所で活躍できる人たちだと、私は確信しています。「ああ天津っ子よ 優しい君は 行け!みんなの夢守るため♪」みなさんは、ここ天津わかしお学校から未来に向かって放たれる「希望の光の矢」です。自分の夢に向かって大きく羽ばたいてください。

 

さて、保護者の皆様、本日はお子様のご卒業並びに修了誠におめでとうございます。大切なお子様を、ご家庭から24時間寄宿舎生活の本校にお預けいただくことには、不安をはじめ、さまざまな思いがあったことと推察いたします。ぜひ、成長されたお子様の姿と、これまでの頑張りに対して、私たち職員とともに大きな拍手を送り、褒めてあげていただきたいと思います。

また、ご臨席を賜りました関係各位のご来賓の皆様、今日までいつも温かいまなざしとご援助を本校児童に賜りまして誠にありがとうございました。今後とも巣立ちゆく卒業生・修了生と、天津わかしお学校の子どもたちに温かいご支援を賜りますようお願い申し上げ、式辞といたします。

 

みなさん。お別れです。みなさんの限りない前途に期待します。さ よ う な ら。

 

平成26年3月21日

                   板橋区立天津わかしお学校 校長 本間 信治

 
 

〈平成26年の年頭にあたりご挨拶申し上げます〉

皆様、明けましておめでとうございます。

 

新しい年の「開運」に向かって

  「よい流れ」は自分で創り出しましょう

                              校長 本間 信治

 

   平成26年(2014年)、午年の幕が開きました。皆様、新年明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 「午年(うまどし)」。馬は古来より人間にもっとも近い、そして人間生活にもっとも貢献している動物といえるでしょう。何里も疾走する走力、田畑を工作する力仕事などで、人間の歴史を刻む上で大きな役割を果たしてきました。午年(うまどし)の幕開けにあたり、天津っ子たちも、今年、天翔る天馬のように、大きく成長してほしいと期待致します。

   さて、誰もが新しい年に希望と期待を持ち、開運を願います。初詣で幸運の到来を願った方も多いと思います。終業式に話した内容ですが、いくら開運を願っても、なにもしなければ幸運はやってきません。あたりまえのことですが、何もしないで寝転がりながら、「あ〜あ、良いこと起きないかなあ・・」と願っても、良いことなど自然には起きないのです。

   開運に向かう「よい流れ」は自分で創り出さなくてはなりません。例えば、競技に向かう一流のアスリートは、身のまわりの小さなことにも注意して、やり残したことがないかどうかこだわると聞きます。イチロー選手のグローブをはじめとする道具を大切にするこだわりは有名ですし、大切な試合に向かう選手は、身のまわりの整頓やマナーについて「一点の曇り」もないように心がけ、「よい流れ」を自分で創ろうとします。

   今年が良い年になって、たくさんの幸せを「呼び込む」ためにも、ぜひ毎日の生活の中で「よい流れ」を自ら創り出してほしいと思います。「よろしくね」「ありがとう」「ごめんなさい/いいよ」という温かい言葉がとびかい、笑顔があふれる学校、寮、学級になれば、自然に幸運はやってくるのです。

   さあ、3学期はとても短いです。6年生のみなさんは卒業まで、3年生〜5年生のみなさんは進級に向けて、自分の目標をもち、日常生活から「よい流れ」を創っていきましょう。ご家庭からの応援をよろしくお願い致します。



2学期の終了、平成25年の年の瀬にあたり、

皆様のご厚情に感謝申し上げます。

天津っ子の「輪」(平成25年の「今年の漢字」)をきれいに創り、新しい年の希望につなげましょう。

                                校長 本間 信治

 

   1221日、平成25年度第2学期終業式を迎えました。2学期の学習生活や様々な取り組みの中で、たくさんの天津っ子たちの頑張る姿を見ることができました。

   また、そうした頑張りと合わせて、何代も前の卒業生の先輩の時代から続けてきた、高齢者施設訪問、保育所訪問、地域清掃などのボランティア活動の善行が認められ、「板橋区青少年表彰」「天津わかしお学校なかよし会」が受賞することとなりましたことを、ご報告させていただきます。これはとても立派なことであり、保護者の皆様並びに、これまでの卒業生の皆さん、関係各位とともに心より喜びたいと思います。

   さて、その年々の世相を漢字一字で表現する、毎年恒例の「今年の漢字」は、「輪」という字になりました。「輪」という字が選ばれた理由としては、東京オリンピックの開催が決定したこと」や、東北楽天イーグルスが初優勝などで、「日本中にチームワークの大切さや応援の輪を印象づけたこと」などが挙げられています。それに加えて、清水寺の森清範貫主は、「『輪(りん)』には、大勢の人が1つになって円滑に回転していくという意味もあります。みんなが譲り合い支えあって、来年も震災からの復興など力を合わせて輪(わ)のつながりを大切にしていきたいものです」と話していました。

   確かに、みんなで輪をつくっても、そのどこか一カ所でも切れていたらもう「輪」ではありません。また、「輪」は常に円満でなくてはなりません。トラブルがいっぱいだったり、もめ事や怒りで“とんがって”いたりしたら、それももはや「輪」ではありません。常にお互いを尊重しながら、結びあい、譲り合い、支え合ってこそ真の「輪」となるのでしょう。

   ふりかえってみると、互いを大切にする気持ち・行動に課題があって、もめ事や怒りが少なくなかった生活を顧みて、ぜひ「輪」の大切さをふりかえって、今年を締めくくりたいものです。そういう意味では、「今年の漢字」は、天津にとっても大きな意味がある一字と言えるでしょう。

   平成25年の年の瀬にあたり、皆様にとりまして来るべき平成26年が素晴らしい年となりますようお祈り申し上げます。天津っ子のみなさんは、今年の成長と課題をふりかえり、心にきれいな「輪」をつくって笑顔で今年を締めくくっていきましょう。皆様、ご家族おそろいでよいお年をお迎えください。

 

〜季節は秋を迎えました。〜

継続は力なり

                            校長 本間 信治

   酷暑と言われた今年の夏でしたが、ようやく日に日に秋の気配が感じられるようになりました。にぎやかだった天津の海(学校の前の城崎海岸)も、静かな秋の海辺となりました。天津っ子たちは、いよいよ、10月12日に予定されています運動会めざして、がんばってまいります。

   さて、スポーツの秋にちなんで、健康づくりについて一言。世の中は「健康ブーム」と言われます。テレビなど、マスコミによる「健康情報」には多くの人が興味をもって取り組むようですが、忘れてはいけない大切なことがあります。それは言うまでもなく、「健康づくりの基本は、毎日の正しい生活習慣の継続である」ということです。この基本が忘れられていては、どんなに素晴らしい「健康法」でも、「健康食品」でも、「サプリメント」でも効果は期待できないでしょう。

◇ 天津っ子たちの、毎日の地道な努力や、規則正しい生活習慣の積みかさねこそ「健康づくりの王道」だと思います。まさに「継続は力なり」です。地道な努力が実を結ぶことを体験するとことは、「やればできる」という自信となり、自己肯定感を育み、幸せな未来へとつながることと期待しています。「千里の道も一歩から」―頑張る天津っ子たちへの応援をよろしくお願い致します。



天津の海辺に輝く夏がやってくる!

〜6月13日プール開き。6月15日中間帰京日をむかえました。〜

   6月13日、プール開きの日をむかえました。少し前から寮の軒先に「てるてる坊主」が下がり、プール開き当日の晴天と「初泳ぎ」ができることを祈ったのですが、残念ながら台風3号の余波もあり、朝からの雨天。初泳ぎはできませんでしたが、体育館のセレモニーで、児童代表の6年生の元気な言葉もあり、今年の水泳学習の充実とそれぞれの目標の達成、そして安全を祈りました。

   美しい天津の海辺に、輝く夏本番の日が間もなくやってきます。待ちに待った季節の到来。でも、ちょっとその前に、束の間の「中間帰京」となります。6年生は17日〜19日まで日光移動教室に行きます。世界遺産である日光の自然と文化遺産にふれ、学習の確認と見聞をひろげる3日間となることでしょう。3〜5年生は、物流博物館を社会科見学で訪ねます。

   さて、1学期の前半をふりかえってみましょう。良かったことも、反省すべき課題も盛りだくさんの2ヶ月半でしたね。その都度、子どもたちと学校・寄宿舎の先生方とで、話し合いを重ねてきたこともたくさんありました。

 いつも言っていることですが、「問題」や「事件」がなにもないということが良いことではありません。人と人とがいっしょに生活をしているのですから、ぶつかったり、トラブルが起きたりするのは当然のこと。大切なのは、「それをどう乗り越えるか」「それをどう解決するか」「そこから何を学ぶか」「くりかえさないようにするには、次に何をするのか」などの「学び」です。

   そういう「学び」の材料は、たくさんあった2ヶ月半だったといえるでしょう。その中でどれだけ成長してくれたかは、今後の生活の中で見せてもらうことにしましょう。いつも言っていることですが、私は「教育とは『不断の自己更新の過程』である」と考えています。昨日よりも今日、今日よりも明日・・・というように、少しでもよいですから、日々成長していくことが大切です。そのことを忘れずに、これからもみんなでがんばっていきましょう。

   今月末の6月27日〜29日には、夏の体験入学があります。定員25名のところ、それを大きく越えるお申し込みをいただきました。体験生のみなさんを温かくお迎えし、天津の新しい歴史づくりにつなげていきましょう。



感動する心を大切にして、生きることの喜びを

校長 本間 信治

 

 三寒四温を繰り返しながら、ここ天津の美しい海辺にも春がやってきました。そして、元気な「天津っ子」たちの声が帰ってきました。新しく6人のお友達を迎え29名で平成25年度のスタートです。

4月7日の入学・始業式は、急激に発達した低気圧による暴風の中で行われました。まさに「嵐の中の船出」となりましたが、児童のみなさんの笑顔と元気な声からは、嵐もなんのその!今年1年間にかける、児童のみなさんの決意が伝わってきました。 

今年も、志を新たにして家庭を離れ、心身ともに健康に成長していくことを目標に頑張るみなさんを心から歓迎し、エールを送りたいと思います。

 いつも言っていることですが、私は「教育とは『不断の自己更新の過程』である」と考えます。つまり、昨日よりも今日、今日よりは明日・・・というように、日々新しいものを身につけながら、自己を更新し高めていく「不断の過程」です。子どもたちと職員が互いにひびき合いながら豊かな学びを重ねてまいります。美しい自然が豊かな天津の環境の中で、感動する心を大切にしながら、今を生きることの喜びを共有していきましょう。

 保護者の皆様におかれましては、お子様をご家庭から離れての寄宿舎生活に送り出すことについて、様々な思いや不安、お悩みもあったことと推察いたします。本校へのご入学を決意された皆様のご決断に敬意を表し、職員一同心をひとつにして、お子様の充実した学習と健全育成のために取り組んでいく決意です。どうぞよろしくお願いいたします。

 地元鴨川市の皆様をはじめ、関係各位におかれましては、本年も天津わかしお学校と、児童に対しまして温かいご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

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